沖縄の植物園に生息する植物。「生きたくす玉」と呼ばれています。
海洋博公園 熱帯ドリームセンター係 砂川愛子さん
「これは生きたくす玉だと、こういう名前を付けています」
日本全国、おめでたいことがある度に割られる、くす玉。それが自然現象でも。
海洋博公園 熱帯ドリームセンター係 砂川愛子さん
「割れて出てくる瞬間とか、本当にくす玉のような感じに思ってもらえるかなと…」
「ハネフクベ」という東南アジア原産の植物の実です。丸々と育って直径23センチ。「生きたくす玉」と呼ばれるゆえんは、熟して実が割れると、まるで、くす玉を割った時のように実の中に格納されていた種子が周囲に飛び出してきます。
海洋博公園 熱帯ドリームセンター係 砂川愛子さん
「国内で果実を付けている所が熱帯ドリームセンターだけなので、国内で初めての結実、果実が割れるところの瞬間の映像だと思います。目の前で果実が割れて、しかも飛んでくる…。本当に非常に貴重な体験なので、本当に皆、大喜びで…」
飛び出してくる種子は向こう側が透けて見えるような薄い羽が付いていて、それが種子をより遠くまで運ぶ役割を果たしています。
海洋博公園 熱帯ドリームセンター係 砂川愛子さん
「『風の谷のナウシカ』のメーヴェ(飛行装置)のような形…。第1次世界大戦当時、この構造を見てグライダーを開発したという逸話も…」
花が咲くのは6月。
海洋博公園 熱帯ドリームセンター係 砂川愛子さん
「小指の先ほどの小さな花がいくつか咲く。一日で花がしぼんでしまうので、咲いた時にオバナとメバナの交配、花粉を付ける受粉作業をする。すると(実は)1週間ほどでピンポン球ぐらいのサイズに…」
それが1カ月ほどで、ドッジボールサイズに。そして10月になると、実の中に格納されていた種子が周囲に飛び出してきます。
毎週土曜日、来月中旬ごろまでは落ちた種子を飛ばす体験もできるそうです。
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