漫画「働いたら負けだと思ってた」のポスターⒸ右野マコ/KADOKAWA

 長崎県島原市を舞台にした「脱ニートコメディー」の漫画「働いたら負けだと思ってた」がKADOKAWAから出版された。作者で県内在住の漫画家、右野マコさんが市役所を訪れ、「幼い頃からゆかりのある大切な島原を作品に詰め込んだ。市民や島原から離れている市出身者の皆さんにも楽しんでもらえれば」と語った。

 幼なじみの「タカシ」と「ゆうた」が一緒に楽しく無職生活を満喫していたところ、母親に強制的に社会復帰させられる。市役所の「シティアピール課」で働くことになったが、なぜかイケメンに大変身。その容姿を武器に島原の観光名所を紹介することになってしまい……というストーリー。

 右野さんは2012年に漫画家デビュー。幼い頃から祖父が住む島原を訪れていた。作中の島原弁は祖父の方言を思い出しながら表現したが、「実際に方言を文字にするのは難しかった」。作品には島原鉄道大三東(おおみさき)駅や島原城、島原名物の具雑煮やかんざらし、右野さんが祖父に連れられて行ったお菓子屋さん、右野さんがなじみのカフェなどが登場する。

 右野さんと面会した古川隆三郎市長は「島原の細かなところまで掲載していただき感謝。島原を大切に思っていただいている作品で、市民もぜひ読んでほしい」と話した。

 インターネットで配信していた作品を書籍化し、9日に全国の書店で発売した。税込み748円。【樋口岳大】

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