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 横浜市のいわゆる“開かずの踏切”で事故が相次ぎ死者も出ています。市長が踏切を廃止するという方針を打ち出したのですが、意外にも住民は存続を求める事態になっています。

■大胆な方針 背景に踏切の特殊な構造

横浜市生麦駅近くの踏切 この記事の写真

 横浜市の生麦駅近くの踏切は3路線、上下6線にまたがり、全長45メートルにもなります。

痛ましい事故が発生

 そんな長い踏切で痛ましい事故がありました。先月29日の午後11時ごろ、ベトナム国籍の男性(26)が電車にはねられ死亡しました。事故を受け、横浜市は次のようにコメントしています。

横浜市 山中竹春市長(4日の会見)
「本市としては、引き続き踏切の廃止に向けて地域の皆様に丁寧に説明していきたい」 “踏切を廃止する”という大胆な方針

 “踏切を廃止する”という大胆な方針。背景には、この踏切の特殊な構造がありました。

特殊な構造

 踏切を渡ると、また踏切。その間の小さなスペースが退避場所となっていて、目の前に下りた遮断機は踏切の中なのか外なのか、注意が必要です。

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■踏切は生活の一部 廃止に慎重な意見も

■踏切は生活の一部 廃止に慎重な意見も

退避場所と間違えて踏切内に立ち止まった可能性が

 そんな場所で起きた先月の死亡事故。警察は、スマートフォンを見ながら歩いていた男性が退避場所と間違えて、踏切内に立ち止まった可能性があるとみています。

50代
「分からない人は途中で止まってしまうとか、車もくっついて行ったら向こうの踏切が閉まっていて(踏切内から)出られないとか」 40代
「電車止まっているのしょっちゅうですもんね」
「(Q.どれくらいの頻度)ひどい時1日3回くらい止まる」

 また、踏切1つの区間が長く、路線が重なるため、渡り切るのにも一苦労です。

20秒もしないうちに踏切の警報機が鳴り始める

 遮断機が上がり、踏切が閉まるまでの時間を計ってみると、20秒もしないうちに踏切の警報機が鳴り始めました。

遮断機を上げて渡っている人も

 “開かずの踏切”に業をにやし、危険な場面もみられます。警報音が鳴っていても多くの人が踏切を渡っていき、遮断機を上げて渡っている人もいました。

 6日、何度も見られた危険な横断。一歩、間違えると大きな事故につながります。

踏切を廃止、歩道橋を新設する計画を立てた

 こうした状況から横浜市は踏切を廃止し、エレベーターのある歩道橋を新設する計画を立てました。しかし、利用者は次のように話します。

30代
「(車だと)5分、10分くらいは遠回りしないといけなくなるので、不便にはなっちゃいますね」 60代
「線路で向こう側とこっち側で町が分断されているから、閉じられたら完全に今以上に分断されちゃうのかな」

 踏切は生活の一部。利便性から、踏切廃止に慎重な意見が多く出ています。

市は説明を続けていくという

 市は、地域の合意形成なく、踏切の廃止はできないとして説明を続けていくということです。

(「グッド!モーニング」2024年10月7日放送分より)

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