栃木県那須町の河川敷で2人の遺体が見つかった事件で、死体損壊容疑で逮捕された平山綾拳(りょうけん)容疑者(25)が、2人の遺体が見つかる3日前から、事件に使われた可能性のある「道具」を準備していたことが、捜査関係者への取材で判明した。計画的に事件の準備をしていた可能性がある。
捜査関係者によると、平山容疑者は13~14日にかけ、東京都や埼玉県内の複数の店舗を訪れて、ガソリンや携行缶などを購入していたことが確認されている。
遺体が発見される前日15日の午後9時半ごろには、平山容疑者は自分の黒色のセダンを運転して、都内のコンビニエンスストアに到着。防犯カメラの映像には、平山容疑者が駐車場で複数の人物にセダンを引き渡した後、その場から立ち去る姿が映っていたという。
セダンを引き受けた人物らは、午後11時半ごろ、移動を開始。東京都品川区周辺で、死亡した宝島龍太郎さん(55)と、妻とみられる女性を乗せたレンタカーのワンボックスカーと合流し、その後、セダンだけが16日未明に栃木方面に向かったとみられる。
平山容疑者はセダンを引き渡した後の16日午前2時~3時半に都内の居酒屋に一人でいるなど栃木県には行っておらず、捜査本部は遺体を損壊した実行役は別の人物だとみている。
一方、宝島さんと女性は15日午後9時過ぎ、東京・上野のアメ横付近を歩き、その後ワンボックスカーに乗り込んでいた。ワンボックスカーを借りたのは、宝島さんの知人男性で、捜査本部に「新しい店舗を開くために物件を探したいと、宝島さんに頼まれて、迎えに行った」と説明した。
ワンボックスカーは15日午後11時ごろから約30分間、品川区東品川に駐車。宝島さんは知人男性ら2人とともに車を降り、たばこを吸っているような姿を防犯カメラが捉えていた。女性も映っており、無理やり行動させられている様子はなかった。その後、宝島さんらはワンボックスカーに乗って走り去った。【岩崎歩、菅健吾、朝比奈由佳】
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