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天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが春の園遊会に初めて出席されました。招待客と、どんな話をされたのでしょうか。

■愛子さま 園遊会に初出席

赤坂御苑に延々と続く列。

23日、赤坂御苑で開かれた春の園遊会には、主催した天皇皇后両陛下のほか、皇族方10名が出席されました。

初めての出席となった両陛下の長女・愛子さまは、上下スーツと帽子を淡いピンクで合わせる洋装でした。

今回の園遊会には、俳優の北大路欣也さんや元日本サッカー協会の川淵三郎元会長などが招待されました。

俳優 北大路欣也さん(81)
「(文化功労者の)顕彰のおりにはお話を聞いていただきありがとございました。これ、役の上でのヒゲですので、失礼」 天皇陛下
「本当に長年にわたり、芸術に大変な尽力を…」 俳優 北大路欣也さん(81)
「ありがとうございます。お誕生日が(天皇陛下と)一緒なので、がんばっています」

北大路さんは、俳優として映画やテレビドラマで活躍。去年、文化功労者にも選ばれています。

そして、話は長女・愛子さまの就職についても…

俳優 北大路欣也さん(81)
「愛子さま、本当にご卒業、それから就職おめでとうございます」 天皇陛下
「ありがとうございます」 俳優 北大路欣也さん(81)
「本当に大変だと思いますけどね、がんばっていただきたい」 雅子さま
「仕事では周りの方、とてもいい方に囲まれて楽しく」 俳優 北大路欣也さん(81)
「そういう出会いっていうのは一番大切ですからね」 雅子さま
「先輩方がやさしく、楽しく色々教えて」

日本サッカー協会の元会長で、プロバスケットボール・Bリーグ発足にも大きな役割を果たした川淵三郎元会長です。

日本サッカー協会 元会長 川淵三郎さん(87)
「どうも川淵です。お招きにあずかりましてありがとうございます」 天皇陛下
「サッカーとバスケット」 日本サッカー協会 元会長 川淵三郎さん(87)
「バスケットがこの前、沖縄のワールドカップで日本中が活性化して多くの人に喜んでもらって本当にうれしかったです」

天皇陛下は、去年、バスケットボールワールドカップで、48年ぶりにオリンピックへの自力出場を決めた話をされました。

ところが川淵さん、思わず口が滑ってしまったようです。

天皇陛下
「来年も」 日本サッカー協会 元会長 川淵三郎さん(87)
「八村塁がNBAで大活躍してますから今度の五輪も彼は出場したいと言っているらしいので、公にまだ言っちゃまずいのかもしれませんが、今度のパリ五輪も頑張ってくれると思う」 天皇陛下
「サッカーにしてもバスケットにしても日本選手が海外で大活躍する」 日本サッカー協会 元会長 川淵三郎さん(87)
「国内だけじゃもう限界がありますから、海外に出てどれだけ活躍できるか、日本代表の実力をレベルアップされるので、海外に出ていってないと国内だけではいろんな選手全く伸びないですね。いずれW杯優勝もそんなに遠くはないと思う」 天皇陛下
「スポーツへの貢献をなさってください」 日本サッカー協会 元会長 川淵三郎さん(87)
「どうもありがとうございます」

現代美術家で去年、文化功労者に選ばれている横尾忠則さんとは、ネコの話になりました。

雅子さま
「ご本、ありがとうございました」 現代美術家 横尾忠則さん(87)
「見ていただきましたか。大変失礼しました。まだ耳の方が不十分で、集音器用意したんですけど」 雅子さま
「ネコのタマちゃん」
「たくさんタマちゃんの絵を九十何点も描いていて…」 現代美術家 横尾忠則さん(87)
「そうなんです、亡くなってから描き出したんです」 雅子さま
「写真とかをご覧になる?」 現代美術家 横尾忠則さん(87)
「写真を撮ってまして、それを見ながら描いたんです。空想では描けないです。できるだけ正確に描こうと思って」 天皇陛下
「素晴らしいですね」 雅子さま
「ネコ2匹飼っている」
「ここで生まれて」 現代美術家 横尾忠則さん(87)
「これはお飼いになってる?」 雅子さま
「この時は野良だったけど、今飼っている。12年前」 現代美術家 横尾忠則さん(87)
「かわいいですね」 雅子さま
「これがお母さん」 現代美術家 横尾忠則さん(87)
「愛子さまは動物お好きですよね」

園遊会に初めて出席された愛子さまも、笑顔でご歓談を楽しんでいるようでした。

俳優 北大路欣也さん(81)
「皇后陛下から愛子さまが新しく働く場所で、いろいろ素晴らしい人たちと出会えて
大変喜んでいたという話を伺ったので、愛子さまに言ったら『そうなんです』と」
「(Q. 愛子さまの時、ひげをさわるしぐさを…)普段、無精ひげを生やしていると思われたら嫌だったので、これは仕事の上で生やしていますと言ったら、『わかってますわかってます』と」

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■陛下と招待客 過去の名場面も

■陛下と招待客 過去の名場面も

こんな人も来ていた、過去には妖怪談義も。

これは60年以上前の園遊会です。当時は舞楽が披露され、招待客は約3000人に上りました。そもそも園遊会は年に2回、両陛下が主催されるもので、過去には、柔道家の山下泰裕さん。

昭和天皇(1982年当時)
「ずいぶん骨が折れますか?」 柔道家 山下泰裕さん
「2年前に骨折したが、今は体調もよくなり一生懸命頑張っている」 上皇さま(1993年当時)
「お二人の元気な姿は国民みんな大変喜んでいますね」 蟹江ぎんさん(当時100歳)
「天皇陛下のおかげでございます。何分よろしくお願いいたします」 成田きんさん(当時100歳)
「いい思い出。死に土産、死に土産!」 蟹江ぎんさん(当時100歳)
「これで死んでもいい」

漫画家の水木しげるさんと、皇室ご一家のやりとりが話題になったことも。

上皇さま(2011年当時)
「テレビでゲゲゲの女房みました。あれを見ていると絵を描くのは大変ですね」 水木しげるさん
「年をとってあんまり楽ではない」

これまで多くのスポーツ選手や、著名人が参加した園遊会。

23日午後2時現在、1351人が出席したということです。また今回、コロナ禍以降では初めて、軽食も提供されます。

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■園遊会“おもてなし” 軽食はミリ単位で

■園遊会“おもてなし” 軽食はミリ単位で

料理は、オードブル、サンドウィッチ、ちまき鮨などが提供されたそうです。

ただ、サンドウィッチひとつとっても、定規で測るなど厳しい規定がありました。
これは、園遊会の料理を担当したこともある宮内庁の元料理人が再現したもの。

サンドウィッチは、食べやすいサイズにミリ単位で指定され、水分の出る食材はほとんど使わないといいます。今回は、サンドウィッチ以外にも、宮内庁が管理する御料牧場のチーズやハムが提供されたということです。

23日の園遊会には、初参加の愛子さまを含めて10名の皇族の方が出席されていました。

今回、悠仁さまはまだ参加されていませんが、今年、青年皇族となるため、今後参加される見通しです。ただ、悠仁さまと同年代の皇族は少ないのが現状です。今後、園遊会などの公務の担い手が足りなくなることが懸念されています。

こうしたなか、議論が始まるのが、「安定的な皇位継承の在り方」についてです。政府は2022年に、各党に対し、議論を進めるように要請しています。

それから2年たち、先月から各党が次々と意見書を提出しています。
自民党も、19日、「皇族女子を結婚後も皇室に残す案」と「旧皇族の男系男子を養子縁組で皇籍に復帰させる案」の2案は妥当だとして、会長を務める麻生副総裁に一任しました。

来週にも、衆参両院の議長に提出し、5月の大型連休の前後にも議論を始める見通しです。

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