被害額は1億円に上ります。黒ずくめの集団が担ぎ、手渡し、盗み出す様子が映っていました。
■黒ずくめ集団“1億円相当”盗む
太陽光発電所で被害が相次いでいます。
早朝、千葉県内に現れた黒ずくめの集団、物色するように歩き回ります。そして、持ち出したのは大型のハサミのような工具。地面にある銅線を切っています。
黒ずくめの2人が現れると…小走りで銅線を引っ張り出します。始めは1人で肩に担ぎ、運ぼうとしますがなかなか動かず仲間が手伝い、2人がかかりとなります。
その後、仲間が現れて4人で銅線を運ぶ姿も。工具を持った人物の方では別の銅線を物色し、慣れた手つきで切断していきます。
元々、何もなかった地面には運ばれた銅線が次々と集められていきます。すると突然、黒ずくめの集団が慌ててフェンスを乗り越えていきます。
15分後、集団はシルバーの車に乗って戻ってきました。フェンスの外に止めると、切断した大量の銅線を載せていきます。
これが銅線窃盗の一部始終です。姿を現してからおよそ1時間の犯行でした。
千葉県内では今年だけで200件の被害が発生し、この発電所もこれまでになんと4回も窃盗被害に遭っていました。
銅線が通っていたはずのパイプの中身は…。
被害に遭った太陽光発電所の管理者
「こういったところを切ってカラです」
切られて銅線が抜き取られたパイプが発電所のあちらこちらに。盗まれた銅線の長さは1500メートルに及びます。その被害額は…。
被害に遭った太陽光発電所の管理者
「(盗難)1回あたり大体2000〜3000万円くらい。(4回で)1億円はかかっているかもしれない。睡眠時間が削られて気が休まらない」
■フェンス切断“はうような男”も
隣の茨城県でも太陽光発電所の被害は深刻です。
茨城県などで複数の発電所を管理する人は…。
太陽光発電所管理者 トータルインプローブ 関根利仁さん
「この金網を切られて侵入されました」
ひとけのない午前5時。何者かがフェンスに穴を開け、施設内に侵入。侵入者が物色していたその時、警報が響き渡り、慌てて逃げました。この時は銅線を盗まれることはなかったものの、フェンスやケーブルを切断される被害に。
さらに、他の施設でも新たな被害が発生していました。
関根利仁さん
「やられてますね。やられてますね」
黒いパイプが切断。そして至る所で銅線が切断され、持ち去られていました。被害額は300万円に上るといいます。
別の太陽光発電所でも深夜、切断した銅線を引っ張り出す姿が捉えられていました。
別の日には地をはうような姿勢で施設内に侵入。カメラに気付かず、目の前を横切り、黒いマスク姿があらわになっていました。
この施設のセキュリティーを担当する会社も相次ぐ銅線の窃盗被害に苦労が絶えません。
PSD 大山伸善代表取締役
「今の最終の対策としてはここは夜間、球場のように明るくなっている。まだまだお金のかけようによっては、やれることはあるけれども、費用対効果の面もあるので太陽光発電のオーナーさんが悲鳴を上げている状態」
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