19日に「不信任決議案」が可決される見通しとなった斎藤知事。兵庫県民の本音は。
■「不信任案」可決へ 県民の“ホンネ”は
知事の意思は揺らぎません。
兵庫県 斎藤元彦知事
「(Q.昨晩から『辞職しない』という考えに変わりはない?)昨晩、申し上げた気持ちから変わりありません。県政改革、財政改革、厳しい状況、歩みを止めるわけにはいかない」
改めて続投の意思を示した斎藤知事。ただ、待ち受けるのは「いばらの道」です。
「不信任案」来週可決へ。県民の“ホンネ”は。
70代の人
「なんであの人辞めへんのかな。なんであんな思い切りが悪いかな。不思議だけどね」
「なんで辞めないのか不思議。あれだけ辞職を要求されているのに残り続ける心理が分からない」
斎藤知事は12日、86人の県議全員に辞職を迫られる事態となりました。辞職しない場合、議会初日となる19日に「不信任決議案」が提出され、「全会一致」で「可決」される見通しです。
兵庫県 斎藤元彦知事
「(Q.不信任決議案は、辞職要求と違って、職を辞する覚悟という議員の思いが)今の状況になっているのは、私の力不足の面があると思う。県民、県議会、すべての皆様に改めておわびを申し上げたいと思っている」
知事にとって激動の1週間。発言で特に目立ったのが県民への思いです。
兵庫県 斎藤元彦知事
「『色んな声があると思うけど、やっぱり若いんですし、しっかり頑張ってほしい』という声が、私には直接来ています」
「(Q.批判の声というのは?)県民から直接そういった批判を受けるということはあまりない」
その翌日には…。
兵庫県 斎藤元彦知事
「私自身は決して完璧な人間ではないので、間違いもあったかと思いますけど、自分自身はこれからも一所懸命、県民の皆さんのためにやっていきたい思いでいます」
続投の意欲を涙で県民に訴えました。
70代の人
「あれは自分の悔しさでしょう。自分のことが通らない。自分が主体であって、それ以外のことはないんですね。あの方」
「今泣くのって…。今さらですよね。誰のために泣いているの?自分のために泣いているしか見えないですよね」
さらに知事は、県民の生活支援も訴えます。新たに100億円規模の補正予算を組み、プレミアム商品券の発売などを表明しました。ところが…。
40代の人
「(Q.県民のために経済対策するというが?)ちょっと信用していいか分からない。ここまで色々あると」
70代の人
「(100億円の補正予算は)この前初めて聞いたけど、それはどの知事になってもそういう方向で行くん違います?景気対策とかそんなんやから。唐突にこの前それが出てきたね。辞めな仕方ないと違うかな」
県民が特に「問題」だと考えているのが…。
50代の人
「亡くなった人の名誉とかが大事なわけで、マスコミの話しか知らないから、ただ今でも遅くないから、今からでも謝っておわびして辞めていただきたい」
元県民局長によるパワハラの告発。知事本人もいくつかのパワハラ行為を認めています。
兵庫県 斎藤元彦知事
「やはり机をたたいたり、付箋を投げたりする行為。これは適切ではなかったと思いますし、職員の皆さんに私の言動などについて不安や不快に思われたことをしたことを含めて大変申し訳ないと思っています」
さらに、告発文書で明るみに出た「おねだり疑惑」。
知事応接室には企業から受け取った贈答品をPRする目的で展示しています。
70代の人
「おねだりしたかどうかは別にして、そういう贈り物はあるのではないか」
60代の人
「本当に自分から言ったんですかね。そこのところはっきりしないと、向こうが『知事が来たからどうぞ』という話もあるのではないか」
知事に理解を示す声もあります。
50代の人
「現時点で辞めないというのも分からないでもない。完全に罪が確定したわけじゃないので、だから辞めないという考え方はあり得ると。知事が自信あるなら解散、再選挙出て、それで判断仰げばいいんじゃない」
3年前に、維新と自民の支援を受け、当選した斎藤知事。これまでに県立大学の無償化や公用車センチュリーを廃止するなどの実績も残しています。知事もアピールします。
兵庫県 斎藤元彦知事
「公用車についてもセンチュリーからアルファードに変えたり、大きな金額ではないが、姿勢として、私はこれまでしっかり行財政改革をやっていくということで、県の財政を立て直すことをやってきた。自らの退職金や給料をカットしてやってきた。身を処するというなかで県政改革の歩みを止めるべきではない」
不信任案が可決されると、知事は10日以内に議会を解散するか、失職するかのどちらかを迫られます。
いずれにせよ、選挙費用には多額の税金が投じられます。最大で34億円とも言われています。
70代の人
「選挙も30億もかかったらえらいことやん。また県民に迷惑かける。今でも県民は恥。兵庫県というだけで恥ずかしいと思うのに、またそのうえ税金も使われてとんでもないことや」
斎藤知事は不信任案が可決されれば、法律に基づいて選択肢を検討するとしています。
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