神戸徳洲会病院=神戸市垂水区で2023年7月14日午後1時27分、山本康介撮影

 神戸市垂水区の神戸徳洲会病院で患者が死亡する事故が相次いだ問題で、市は13日、病院を運営する医療法人徳洲会が、医療安全体制の改善措置を完了させたと発表した。医療法に基づく改善命令に対応した。

 同院では、循環器内科医が関わったカテーテル手術を受けた複数の患者が死亡したことが2023年6月に発覚。また、当時の男性院長が入院患者に糖尿病の持病があるのを見落とし、インスリン治療を怠るなどしていた。市は医療安全体制の不備や死亡事例の検証が不十分だと判断し、24年2月に改善命令を出した。

 市は8月23日、病院への立ち入り検査とヒアリング調査を実施。改善計画に盛り込まれた是正措置が完了したと判断した。1年後の25年8月末まで、医療安全体制が維持できているか確認する方針。

 病院は国の事故調査制度に基づく検証や院内調査の結果から、患者の死亡事例3件で医療過誤が生じたと認めている。残り11件についても近く調査結果が出る見通し。【山本康介】

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