【宮古島】宮古島市総合博物館は25日、小中学生向け講座「ゴキブリだって固有種! 宮古のゴキブリ研究」を開いた。竜洋昆虫自然観察公園(静岡県磐田市)の柳澤静磨さんが、宮古島の固有種を含めた多様なゴキブリの生息状況や生態について語った。

 柳澤さんは、ゴキブリはカマキリと共通祖先を持つこと、世界に約4600種、日本に64種、沖縄本島に28種、宮古島に21種、西表島に32種が生息し、宮古島には2種の固有種がいることなどを紹介した。

 宮古島の固有種のうち「ベニエリルリゴキブリ」は柳澤さんらが発見して名付け、2021年に環境省の種の保存法に基づく「緊急指定種」に指定された。鮮やかな模様が特徴で、森林内に生息している。他にも、もう一つの固有種で洞窟に生息する「ミヤコモリゴキブリ」、ダンゴムシのように丸くなるヒメマルゴキブリを紹介した。

 柳澤さんは「ゴキブリにはたくさんの種類がいて、いろんな役割があることを知るとゴキブリに対する見方も変わる」と話した。

 親子連れなど61人が講話を聞き、展示されたゴキブリを見て理解を深めた。

 ゴキブリを気持ち悪いと感じていた砂川清太朗さん(10)は「いろんな種類がいて、形とかも全然違っていた。ベニエリルリゴキブリはきれいだと感じた。宮古島にも固有種がいるのは、少しうれしい」と話した。

 講座は、同博物館で9月29日まで開催中の企画展「ズミ!宮古の固有種展-ワケあってここにいます 固有種のふしぎ」の関連行事。(宮古支局・當山学)

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