フグ処理師の試験に最年少合格した田平風鈴さん(手前右)がさばいたフグを受け取る木村敬知事=熊本市中央区の熊本県庁で2024年8月22日午後2時10分、山口桂子撮影

 熊本市立川尻小5年の田平風鈴(かりん)さん(10)が、フグ処理師の資格試験に全国史上最年少で合格した。8月22日は、木村敬知事を表敬訪問。合格を報告した。

 田平さんは、6~7月に山口県で実施された2024年度フグ処理師試験を受験。フグの養殖や販売などを手がける熊本市の卸売会社「ふく成」のサポートを得て、受験のため約半年かけて特訓。食品衛生などに関する学科と、フグをさばいて部位を見分ける実技の両試験に、合格した。これまでの最年少記録は11歳だった。合格率は64・5%。

 22日は熊本県庁を訪れ、木村知事に前日にさばいたというフグの刺し身を提供していた。試食した木村知事は「薄く透き通っていて、とてもおいしい。10歳で挑戦しようとした気持ちに感動した」と激励。田平さんは「おいしいと言ってもらえてうれしかった。試験では皮を切ったり洗ったりするのが難しかった」と語った。

 フグ処理師試験は各都道府県で実施。熊本県では実際にさばくのに必要な免許取得申請が18歳以上と制限があり、年齢制限のない山口県で受験したと言い、田平さんは「18歳になって免許を取って熊本でさばけるようになりたい」と語った。【山口桂子】

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