炎上や誹謗中傷など、ここ数年は負の側面ばかりが目立つSNSだが、見た人が心温まると時折話題になるのが、SNSによる「人探し」だ。現実世界では、そもそも連絡先がわからなかったり、一度離れ離れになってしまえば、探しても見つからないことは多い。しかし、SNSの拡散力を借りることで、奇跡的な再会を果たせたというエピソードもある。『ABEMA Prime』では大事なプレゼントを落としてしまった人、偶然出会った人と再会したい人、行方不明の人を探したい人の3人を紹介する。
【映像】SNSで見つかった子どもから父への大事なプレゼント
1人目は、子どもからもらった大事なプレゼントを落としてしまった父だ。Xに投稿されたのは「山手線の11号車に落ちてました なんだか大事なもののような気がしたので品川駅の駅員に預けました」という文面。その落とし物とは「パパへ いつも かぞくのために はたらいてくれてありがとう!! パパだいすき」という、かわいらしいメッセージカードだった。
投稿をした「悲しいね」さんは、「これを落とし物っていうか微妙だが、パパはなくしたら悲しいんだろうなと思って、どうにか見つかってほしいなってツイートした」という。すると、Xのユーザーたちが投稿に次々と反応。7万以上もリポストされた結果、「もう無理だろうなって思っていたが、2日後くらいに相手のママの方から連絡があって無事に届いた。すごい嬉しかった」と、持ち主にカードが届いたことが確認された。
2人目は、ある写真家と老人との再会だ。写真家・野瀬大樹さんが、今年4月に福島県を訪れた際、道端で花見をしている老女の姿に魅了され、写真を撮らせてもらった。後日、その様子をInstagramにアップすると「素敵な出会いに暖かい気持ちになりました」「なんだか涙がでてきた こんなおばあちゃんになりたいな」など反響が寄せられ、1700万回以上再生され、大バズリした。現像した写真を渡したかったが、老女が遠慮したため、連絡先を教えてもらえなかった。
諦めきれず「写真を渡したいなぁ」と、再びInstagramに投稿したところ、思わぬ人物からDMが届いた。野瀬さんは「アメリカに住んでいる(老女の)ひ孫さんとお孫さんにまで届いて、後日渡しに行けるという物語ができた」。なんとバズった投稿が国を越え
アメリカに住んでいる親族に届いた。後日、無事に老女と再会。写真を渡すことに成功した。「(老女が)受け取った第一声は『こんな幸せなことはねえ』と言っていて、写真家として本当に嬉しい言葉だった」。
3人目は、認知症の父が行方不明になったケースだ。年々、認知症患者が増える中、タナカさんの父親も、散歩に出かけたきり行方が分からなくなってしまった。「警察に届けて、車で妻と探しまくってというか。もう生死がどうなっているか不安だった」。懸命に捜索するも見つからず、翌日、藁にも縋る思いでXにポストした。「場所とその日の服装とか、あと自転車に乗って出かけていたので、どこどこ製の何色でとか」。
すると、フォロワーから1枚の写真が送られてきた。「自転車の写真が送られてきて、 これじゃないですか?と連絡が来た」。なんと、偶然にも同じ地域に住んでいた見ず知らずのフォロワーが父親の自転車を発見。本人も近くにいて、無事に保護できた。「Xで投稿はしたが、見つかると思ってなかったので本当にびっくりした。本当に命の恩人ですと伝えた」。
人命救助にも繋がることのあるSNSの良い使い方“人探し”は他にも、「生き別れの家族を探しています!」「犯人を探しています!」「ペットの里親を探しています」など、様々な投稿がある。一方で、探されている人がDVやストーカーから逃げていたり、安易に拡散するのは危険な場合もあると、専門家が注意喚起もしているという。
(『ABEMA Prime』より)
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