パワハラ疑惑の渦中にある兵庫県の斎藤元彦知事が30日、初めて調査を行う百条委員会に出席し、自身の疑惑について証言しました。数々の“疑惑”に対して語ったこととは。


■“パワハラ疑惑”に「合理的な指摘」

兵庫県 斎藤元彦知事
「宣誓書。良心に従って真実を述べ、何事も隠さず、何事も付け加えないことを誓います」

西播磨県民局元局長による告発文書の真偽を調べるために設置された百条委員会。虚偽答弁や答弁拒否は罰則を科せられます。

30日のテーマは、斎藤知事のパワハラ疑惑です。

兵庫県 斎藤元彦知事
「(Q.証人からはかなりきつい言い方だと)それなりに強く指摘をさせていただいた。外だということもあり、大きい声で」

去年11月、県立考古博物館で開かれた会合に出席した時のこと。公用車は車両の進入禁止区間の手前、建物の玄関から20メートル離れた場所に止まりました。すると、斎藤知事は出迎えの職員2人を「もっと気を使うべきではないか」などと叱責。その様子を見た随行職員は、公用車を無許可で玄関前に横づけし、会合後、その場所から知事を乗せて帰りました。

兵庫県 斎藤元彦知事
「2人の職員が待っていたので、そこまで車が当然行くと思っていたが、突然止まったので『どうしたの』と言ったら『車止めがあります』と。私の当時の認識としては“車止めが取り忘れていた”と。“そこまで車が行くべきだった”と認識しています。合理的な指摘だった」


■“打ち合わせで付箋投げ”認めるも…

パワハラが疑われる行為は言葉によるものだけではありませんでした。当時の副知事との打ち合わせ中に、付箋を投げたといいます。

兵庫県 斎藤元彦知事
「片山副知事に向かってではなく、机に向かって投げた。その大きさの付箋を束のまま投げたということはない。1枚の付箋を折りたたみながら話を聞いていて。(Q.腹が立った)目の前に放り投げてしまった」


■“深夜や休日”指示出しには…

指示の伝え方も問われました。これまでの百条委員会のなかでは、幹部職員が参加するグループチャット上で、知事が深夜や休日を問わず指示を送っていたことが分かっています。

斎藤知事のメッセージ(2023年7月21日金 午前0時46分)
「知事が報道で初めて知るのはおかしいのではないか。明日朝イチで教育長と部長に知事室に入るように調整してください。」

斎藤知事のメッセージ(2023年7月21日金 午前0時49分)
「報告もれがないかを確認する体制を整備しろといったのに、全くなにもできていない。なにをやっているのか…。」

幹部職員のメッセージ(2023年7月21日金 午前0時52分)
「申し訳ありませんでした。明日、朝一で報告するように調整いたします。」

百条委員会で証言した職員によると、知事からは日頃「クイックレスポンスを求められていた」といいます。

兵庫県 斎藤元彦知事
「忘れないうちに備忘録的に送った面もあるにしても、レスポンスは明日でいいとか、週明けでいいとか、丁寧に書いておくことは、今考えればすべきだったと思う」

総務省出身の斎藤知事。官僚時代からの仕事のやり方だったといいます。

兵庫県 斎藤元彦知事
「報道に出た場合、すぐ想定問答を作って大臣室などに入れていく。20年間、中央省庁などでやってきた徹底的な仕事の仕方だった。しっかりやってほしい思いはあった」

百条委員会終了後、斎藤知事はこう話しました。

兵庫県 斎藤元彦知事
「職員の皆さんに対しては、私が行った言動や行為によって、もし不快に思われたり、負担に思われた方がいるならば改めておわびしたい」

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