グエン容疑者が生活していたモーテルの廃屋から見つかった大量の梨=茨城県警提供

 茨城県警は28日、収穫前の梨約3200個を盗んだとして、ベトナム国籍で同県笠間市笠間、無職、グエン・スアン・トゥー容疑者(31)を窃盗容疑で逮捕した。「SNS(ネット交流サービス)で果物を欲しい人を募って転売していた」と容疑を認めているという。県警は、ベトナム人のコミュニティーで売っていたとみて調べている。

 逮捕容疑は、今月1日から2日午前5時20分ごろ、同市安居の梨園から梨約3200個(約87万円相当)を盗んだとしている。

 県警によると、同市笠間の廃業したモーテルに「外国人が出入りしている」との情報提供を近隣住民から受け、不法滞在の疑いがあるとみて6日に東京出入国在留管理局と合同で摘発。敷地内に1人でいたグエン容疑者を入管難民法違反(旅券不携帯)の疑いで現行犯逮捕した後、敷地内の車庫でコンテナ入りの梨1818個や、はかり、宅配便の送り状などを見つけた。モーテルは敷地内に独立した棟が数軒あり、県警はグエン容疑者が車庫に隣接した棟で生活していたとみて捜査。梨の量から複数人が関与したとみて押収したスマートフォンを解析などしている。

 水戸地検は旅券不携帯は起訴猶予とし、22日に不法残留でグエン容疑者を起訴した。【西夏生】

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