建設が進む大阪・関西万博の会場=大阪市此花区で2024年3月11日、久田宏撮影

 台風10号の接近に備え、日本国際博覧会協会(万博協会)は、2025年大阪・関西万博の会場となる人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)での工事について、建設業者らに注意喚起した。パビリオンなどの建設が進んでおり、資材の飛散防止を徹底するよう呼びかけ、工事の中断は建設業者が判断する。万博関連のイベントは台風の進路などに応じ、中止も検討する。

 協会副会長の吉村洋文・大阪府知事は28日の記者会見で「(建設業者が)建築資材が飛散しないよう建物内に移動させたり、重機の転倒防止策などを実施したりすることになる」と述べた。

 大阪港湾局によると、夢洲と人工島・舞洲(まいしま)を結ぶ「夢舞大橋」は、10分間の平均風速が秒速20メートル以上になった場合、府警などと協議して通行止めにするかどうか判断する。

 夢洲は最低潮位から11メートルの高さにかさ上げしており、高潮などの浸水リスクは限定的とみられている。一方、大阪市のハザードマップによると西淀川区、此花区、港区、大正区、住之江区など海抜が低い地域では高潮での浸水が想定されており、市は注意を呼びかけている。【藤河匠、長沼辰哉】

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