先週、宮崎県沖を震源に起きた地震を受けて出された南海トラフ地震の臨時情報『巨大地震注意』。その後、特段大きな地殻変動が観測されなかったとして、政府は15日夕方、特別な注意の呼びかけを終了しました。

松村史防災担当大臣
「大規模地震の発生の可能性がなくなるわけではありません。いつ、どこで発生してもおかしくない大地震に備えていただければ」

今回、初めて出された『巨大地震注意』。防災意識を高めた一方で、海水浴場の閉鎖やイベントの中止など、大きな影響をもたらしました。

和歌山・白浜町にある旅館では、キャンセルが相次ぎ、5600万円の損害が出たといいます。町の旅館組合全体では、5億円にも上るそうです。

紀州・白浜温泉むさし 沼田久博社長
「コロナ以上に大きなマイナスの数字になりましたので、どうやって挽回するか。旅行支援とかやっていただいて、回復できるように助けていただきたい」

町長は支援を求め、来週、政府に陳情する予定です。

白浜町・大江康弘町長
「皆さんの命をどう守るのか考えたら、今回の答え(海水浴場の閉鎖)しかなかった。決して私は間違ってなかったと思います」

また同じことが起きたら、どうするのか。政府には課題が残されています。

内閣府防災担当
「臨時情報の発表のタイミングで、どういうメッセージを出していたのか、出すべきだったのかといったことついて、反省というか見直すべきところがあるんだろうなと思っております。今後の運用の改善につきましては、検討を進めてまいりたい」

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