8日午後4時43分頃、宮崎県の日向灘を震源とする地震がありました。
■宮崎で震度6弱 南海トラフの『一部割れ』
日南市では、最大震度6弱を観測。震源の深さは31キロ、マグニチュードは7.1と推定されています。
日向灘でこの規模の地震が発生するのは、約40年ぶりです。
今回の地震は、ユーラシアプレート(陸のプレート)とフィリピン海プレート(海プレート)の境界で発生した逆断層型の地震です。
今回の地震で何が起きた? 南海トラフ地震評価検討会の平田直会長は、「今回は、震源域の一部が破壊された『一部割れ』のケース。近くでまた大きな地震が起きるということは、もちろんあると思う」としています。 南海トラフ地震評価検討会 平田直会長
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■初の「南海トラフ地震臨時情報」どんな時に発表?■初の「南海トラフ地震臨時情報」どんな時に発表?
8日、『南海トラフ地震臨時情報』が初めて発表されました。
『南海トラフ地震臨時情報』とは、南海トラフの想定震源域でマグニチュード6.8以上の地震が起きた時に、気象庁から出されます。 その後、専門家による評価検討会を経て、「防災対応をとる必要がある」と判断されたプレート境界のマグニチュード8.0以上の地震の場合、『巨大地震警戒』が発表されます。今回は、プレート境界のマグニチュード7.0以上、M8.0未満の地震が起きたため、この『巨大地震注意』が発表されました。
少なくとも1週間は、地震への備えを再確認して、地震に注意して過ごしてほしいということです。
そして、2週目以降は、大規模地震が起きる可能性がなくなったわけではないことに留意しながら、通常の生活へ戻るということになっています。
この南海トラフ地震臨時情報の運用が始まったのは2019年で、今回の発表は運用開始以来初めてです。
「南海トラフ地震臨時情報」とは南海トラフ巨大地震の注意が必要な地域です。
南海トラフ地震評価検討会の平田会長です。「南海トラフの想定震源域で、また大きな地震が起きるということはもちろんあるが、現時点ではどこと言うことはできないので、全域で注意していただきたい」
“全域”というのは、地図で緑で示した、1都2府26県の707市町村です。
内閣府のホームページ、『内閣府防災情報』で地域の確認ができます。
(https://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/pdf/nankaitrough_chizu.pdf)
「マグニチュード7.0以上の地震発生後7日以内に、マグニチュード8クラス以上の大規模地震が発生するのは、数百回に1回程度」だといいます。 これは、「もともと、いつ地震が起きても不思議はない状態のところで、さらに(巨大地震が起きる確率が)数倍高くなったので、地震学的には極めて高い確率だ」ということです。 巨大地震が起きる確率が数倍高く
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■南海トラフ 過去には32時間後にM8地震も■南海トラフ 過去には32時間後にM8地震も
南海トラフでは、大きな地震の約32時間後に、さらに大きな地震が発生したケースもあります。
南海トラフの東側では、1854年に安政東海地震が発生、マグニチュードは8.6でした。その約32時間後に、西側でマグニチュード8.7の安政南海地震が発生しました。
1944年には同じく東側で、昭和東南海地震が発生、マグニチュードは8.2でした。その約2年後に、マグニチュード8.4の昭和南海地震が発生しました。
南海トラフの巨大地震2011年の東日本大震災でも、3月9日、マグニチュード7.3の地震が発生して、その2日後、3月11日にマグニチュード9.0の地震が起きました。
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■「巨大地震注意」必要な備えは■「巨大地震注意」必要な備えは
今回『巨大地震注意』が発表されました。
求められる備えです。
「南海トラフの特定の地域で、いつ巨大地震が起きるかということを申し上げることはできないので、これまで通り、地震が来た時への備えを確認していただきたい」としています。 これまで通り、備えの確認を 日ごろから備えておくこととしては、
●常に家族の所在場所を把握する
●非常用袋やヘルメットを玄関に置く
●寝るときは枕元に履き慣れた靴を置いておく、などです。 日頃から備えておくこと
非常用袋に入れておくべきものは、現金や身分証明書に加え、マスクや非常用のスマホの充電器、非常食・飲料水、救急セットなどが推奨されています。
非常用袋に入れておくべきもの(「羽鳥慎一モーニングショー」2024年8月9日放送分より)
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