新型コロナウイルスの感染者増加を受けて警戒を呼びかける県保健医療介護部の佐野医監(右)=福岡市博多区で2024年7月18日午後3時9分、城島勇人撮影

 福岡県内で新型コロナウイルスの新変異株「KP・3」が確認されるなど感染者が9週連続で増加している。県や県医師会は、外出や人との交流の機会が増える夏休みを念頭に注意を呼びかけている。

 県は18日、8~14日のコロナの新規感染者数は定点医療機関当たり今年最多の14・92人となり、前週比で1・32倍になったと発表した。県によると、4月下旬にKP・3が1件確認されて以降、徐々にその割合が増えているという。

 17日に定例記者会見をした県医師会も県内のコロナの状況について「大きな流行が始まろうとしている」と指摘。同会によると、コロナ疑いでの外来受診が増える中、発熱を事前連絡せずに来院したり、マスクをしない患者がいたりするため、現場が困惑するケースが出ているという。

福岡県内の1医療機関当たりの感染者数の推移

 瀬戸裕司専務理事は会見で「受診控えなどもみられるため、具合が悪い時は自己判断せずに受診してほしい」と話した。

 一方、県によると、A群溶連菌の咽頭(いんとう)炎、手足口病も警報レベルが続くなど感染者数が高止まりしているという。県保健医療介護部の佐野正医監は「夏休みは大人数で集まったり、海外旅行に行ったりする機会が増える。手洗いや手指消毒、適切なマスク着用などを心がけてほしい」と呼びかけた。【田崎春菜、城島勇人】

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