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 17日、鎌倉花火大会が5年ぶりに開催され、16万人が夏の風物詩を楽しみました。今年は物価高などで5年前より経費が1.6倍に膨れ上がり、中止の危機を乗り越えての開催でした。

■海の家は大忙し 着物レンタル店も大盛況

大輪の花 この記事の写真

 夜空を彩る“大輪の花”。その下では、平均年齢65歳のボランティア集団が花火大会の安全を守ります。熱く燃えた一日を取材しました。

古都の夏の風物詩・花火

 全国有数の観光地・鎌倉。そんな古都の夏の風物詩が花火大会です。

海の家は大忙し

 打ち上げ会場近くの海の家は昼過ぎから大忙し。この日のためにスタッフを2倍に増員しました。

BEACH SOUND 徳武智昭オーナー
「5年ぶりなんでありがたい。目指せ(売り上げ)100万円」 着物レンタル店も大盛況

 着物レンタル店も大盛況。17日正午ごろ、店には続々と人が訪れていました。

“初”鎌倉花火大会 カップル
「初めてです。海上花火でしたっけ?海で見られるのがいいなと思って」
「彼女がここ(花火大会)に行きたいというので、着物で行くかとなって」 “初”鎌倉花火大会 県外から来たカップル
「いい感じ、似合ってる」
「あしたまでいるんですよ。ちょっとしたプチ旅行」
「(花火大会に)来たいと思っていたが、コロナでずっとやっていなくて」

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■「鎌倉ガーディアンズ」 ミッションは…

■「鎌倉ガーディアンズ」 ミッションは…

運営側は安全対策を強化も…

 打ち上げ4時間前。駅前には早くも人だかりができていました。運営側は安全対策を強化していますが、警備費用が高騰し支援が必要な状況でした。

「鎌倉ガーディアンズ」

 そこで立ち上がったのが、市から応援を要請されたボランティアの人たちです。

 その名も「鎌倉ガーディアンズ」。メンバーは地元の会社員などで、平均年齢65歳。ミッションは会場内の混雑の緩和と、雑踏事故が起きないよう誘導のアナウンスをすることです。

 砂浜での禁止事項を伝える役目も担います。鎌倉市では、条例により砂浜での飲酒は禁止されています。

メンバー「アルコールだと思うんですが…」 メンバー
「アルコールだと思うんですが…」 花火客
「隠してるんだけど」 メンバー
「しまっていただけると」 花火客
「分かりました」 メンバー「テントたたむご協力を」 メンバー
「(後ろの人が)見えないので、テントたたむご協力お願いします」 花火客
「テントたたむと座るものがないんですよ」

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■通信障害が発生…キャッシュレスできず

■通信障害が発生…キャッシュレスできず

通信障害でキャッシュレス決済できず

 そのころ、海の家では思わぬトラブルが起きていました。

徳武さん
「電波が悪すぎて…」

 あまりの来場者の多さに通信障害が発生。クレジットカードなどの決済端末が機能しない事態になりました。

徳武さん
「この数年なかったです」 約2500発の花火が

 そして午後7時20分、ついにその時が来ました。およそ2500発の花火が次々に上がり、鎌倉の海と空を色鮮やかに飾ります。

花火を見に来た人
「とっても楽しい」 花火を見に来た人
「やっぱり夏最高」
「これがないと、湘南が始まらない」 開催危機も原因は…

 実は、この花火大会は開催の危機を迎えていました。原因は「費用の高騰」です。

事務局長、費用が「1.6倍に…」 鎌倉市観光協会 進藤勝事務局長
「以前は約3700万円だったが、今は約6000万円。5年前に比べて1.6倍に膨れ上がっています」

 警備費用や火薬代など、ありとあらゆるものが値上がりしました。

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■中止相次ぐも…クラファンで780万円集まる

■中止相次ぐも…クラファンで780万円集まる

全国各地で相次ぐ花火大会の中止

 実は今、全国各地で花火大会の中止が相次いでいます。番組が調べたところ、すでに20会場で取りやめになっていました。

“クラファン”780万円集まる

 鎌倉花火大会は有料席を導入し、募金や協賛金を募りましたが、それでも足りず、クラウドファンディングで呼び掛けたところ、目標金額650万円を超える780万円が集まったといいます。

 花火大会が佳境を迎えるなか、現場ではある心配がありました。

メンバー「終わったら必ず混乱」 メンバー
「終わったら、必ず混乱が起きる。一緒に動きながら、誘導していきたい」

 5年前の来場者は13万人でしたが、今回は16万人に激増。想定を超える人数が、花火大会終了後に一斉に動き始めました。

大混雑は1時間以上続くも…

 会場前の交差点では、大混雑は1時間以上続きましたが、幸い大きな事故の報告はないということです。

鎌倉ガーディアンズ 大津定博代表 鎌倉ガーディアンズ
大津定博代表

「5年ぶりの開催で、市民の方々も待ち遠しかったと思う。それができたということは感無量。1発目、2発目が上がった時は、涙が出るくらい感動。(次回以降も)続けられたらと思う」

(「グッド!モーニング」2024年7月18日放送分より)

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