神奈川県警生活保安課と伊勢佐木、川崎など11署は17日夜から18日未明にかけ、県内の11地区歓楽街で違法客引きの一斉取り締まりを行い、風営法違反や県迷惑行為防止条例違反の容疑でキャバクラ従業員やマッサージ店経営者ら計11人を逮捕した。違法な客引きで飲食店に連れ込まれて酒を飲み、記憶がない状態で高額の代金を支払わされるなどの被害が問題化しており、県警は今後も継続的に一斉取り締まりを行う方針。
17日夜、横浜市中区のイセザキ・モールを歩いていた東京都板橋区の無職の男(43)が路地裏に入ったところで、追跡していた捜査員たちが声をかけ、一斉に取り囲んだ。県警によると、男は3月22日未明に中区伊勢佐木町から福富町東通にかけての歩道で客引きをした疑いが持たれており、任意同行後、同条例違反容疑で逮捕された。男は容疑を認めているという。
県警は県内の主な歓楽街がある11地区を歓楽街総合対策推進重点地区に指定して対応を強化。人出が増すゴールデンウイークを前に約100人態勢で一斉取り締まりを実施した。
同課によると、逮捕された11人のうち、9人が容疑を認め、2人が否認しているという。4人がキャバクラ従業員、3人がマッサージ店関係者。残る4人は「パイラー」と呼ばれるフリーの客引きの可能性もあるとみて、店とのやり取りなどの実態解明を進めている。
「迷惑だ」「しつこい」などといった客引きについての昨年度の110番件数は県内で535件あった。歓楽街総合対策推進重点地区関連が317件で、そのうち伊勢佐木署管内関連が139件と最も多かった。同署には客引きに店に連れていかれ、記憶がない状態で多額の支払いをしていたという被害相談が多数寄せられており、県警では「客引きの言葉を信用してついていかないようにしていただきたい」と注意喚起している。
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