震度6弱の地震から一夜。被害の全容が明らかになってきました。深夜の地震から身を守るカギは「足元」にあるようです。
■震度6弱 道路に落石も 10人けが
道路には落石が相次ぎ、住宅にも大きな被害が。一夜明け、被害の状況が分かってきました。以前は夜道を照らしていた街灯も地震の影響で倒れ、横倒しに置かれています。
17日深夜、愛媛県と高知県で最大震度6弱を観測する地震があり、これまでに10人がけがをしています。
■震度6弱「空から見た被害」
愛媛県愛南町、観光名所ともなっている「石垣の里」。入り江の急斜面に民家が軒を連ねています。台風などから家を守るため、整然と積み上げられた石垣も一夜にして、その面影をなくしています。
江戸時代から続く日本の原風景。地域には高齢者も多く、復興には時間を要しそうです。
住民
「あそこ崩れてる」
「じいさんばっかりで、なかなか」
■「家がつぶれる」発生の瞬間は
高知県宿毛市。風呂場のタイルは割れ、居酒屋もグラスが散乱しています。
住民
「跳び起きて、家がつぶれるんじゃないかと」
「今まで経験したことのない揺れ。かなり来たなと」
ただ、高知県でのけが人は、宿毛市で過呼吸を訴えた40代男性1人となっています。
橋が崩落しているところが所々ありますが、建物が大きく崩れる被害はまだ見当たりません。そこには南海トラフへの備えがありました。
住民
「建物は鉄筋なので頑丈。どこ通って逃げたらいいか想定している」
飲食店の店主
「これを設置した時に(L字のフックで)止めようって。元々、福岡の方で地震に遭ったことがなくて、こっちに来た時にやっぱり(地震)くるって皆言うから」
■南海トラフのリスクは
その南海トラフ地震の想定震源域内で発生した今回の地震。南海トラフとの関連はあるのでしょうか。
気象庁
「(Q.現時点で南海トラフ地震発生の可能性が急激に高まっているとは考えにくい?)そう考えている」
今回はプレート“内”で発生した地震で、プレートの“境界”で起きる南海トラフ地震とはメカニズムが違うとしています。
東京工業大学 地震学研究室 中島淳一教授
「南海トラフはプレートの境界。メカニズムが違い、今回の地震がすぐに南海トラフ地震を誘発する可能性は極めて低い」
気象庁は、揺れの強かった地域では今後、1週間ほど最大震度6弱の地震に注意を呼び掛けています。
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