国重要文化財「道後温泉本館」(松山市)が11日、約5年半ぶりに全館で営業を再開した。2019年1月から、一部で営業を続けながら保存修理工事を進めていた。午前6時、本館最上部にある振鷺閣(しんろかく)の太鼓が打ち鳴らされ、開館を告げた。
開館時には雨の中、約50人が列を作った。10日午後10時ごろから約8時間並んだという愛媛大3年の野瀬琴音さん(20)は「一番風呂を堪能した。本館も天井が高く開放的で、気分が良かった。夜通し並んだことも含めて忘れられない思い出になった」と喜んだ。
地元の道後商店街でカフェを営む戒田正雄さん(76)は「朝一番に来た。風呂は昔ながらの源泉掛け流しで気持ち良かった」と笑顔を見せ、「これからも多くの人の疲れを癒やす温泉地として続いてほしい」と願った。【山中宏之】
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