夜中に突然の地鳴りが響き、大きな横揺れが十数秒襲った。愛媛、高知両県で17日深夜、震度6弱を観測した地震。水道管は破裂し屋根瓦は散乱、落石や石垣の崩落も見つかった。揺れの大きかった自治体は夜を徹して被害把握に努めた。「もし南海トラフ巨大地震が起きたら…」。人的被害情報が複数のけが人にとどまったとはいえ、住民からは不安がにじんだ。
愛媛県では地震発生を受け17日深夜、災害対策本部を設置。一夜明け、被害が徐々に明らかになりつつあり、県の担当者は「引き続き情報収集に努め、必要な対応を取っていきたい」と話した。
愛南町では石垣崩落のほか、一本松体育館で照明の落下や壁の剝落、少なくとも民家4軒で漏水の情報があった。また、宇和島市では16世帯32人が一時、公民館などに自主避難。民家十数軒で水漏れを確認したが、現在のところ建物の倒壊など大きな住宅被害は確認されていないという。
県のまとめによると、大洲市で11世帯が断水。1小学校が臨時休校したほか、38の小中学校が通学路の点検などのため自宅待機となった。土砂崩れや落石で、同市の国道197号や宇和島市の県道270号などが通行止めに。JR四国は、愛媛県の宇和島と高知県の窪川を結ぶ予土線で終日運転を見合わせると発表した。
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