2日未明、北海道苫小牧の港で大型フェリーが岸壁に衝突して座礁。乗員乗客140人を乗せたまま10時間以上、立ち往生する事態となりました。

■140人乗せ衝突…巨大な傷

乗客
「ガガガガと、音と揺れが同時にきた」

 座礁したフェリーに閉じ込められた乗客が船内から撮影した映像です。日が昇っても同じ場所から動きません。

 2日未明、北海道の苫小牧港で川崎近海汽船のフェリー「シルバーブリーズ」が座礁しました。船首部分は波消しブロックに突っ込み、船体には傷が付いています。

 フェリーには乗客乗員合わせて140人が乗っていました。

■フェリー“座礁”10時間超 立ち往生

 1日午後5時30分に青森の八戸港を出港したフェリー。2日午前1時30分に苫小牧西港に入る予定でした。しかし、フェリーは本来向かうべき港ではなく、手前の岸壁にぶつかり立ち往生。

 そして座礁から10時間半。フェリーはターミナルに戻りました。

乗客
「落ち着かなくてウロウロ歩いていた。食事の用意はありました。朝食にカレーライス、昼食にカップ麺。これから仕事です」

 シルバーブリーズは3年前に就航したばかりの大型フェリーで、毎日運航。

水難学会 安倍淳理事
「海峡を越えるだけのフェリーがここで事故を起こしたのか、非常に不思議な気がする。(人為的ミスであれば)航路の標識を見落としてしまったのかな。しかし、港の入り口や出入り口付近は一番注意するところ。そこで事故が起きたなら、何かしらの機械的故障があったのか」

 事故原因は調査中で、乗客らにけがはなく、浸水や油の流出もないということです。

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