大津市で保護司の新庄博志さん(60)が殺害された事件を受け、滋賀県保護司会連合会など県内の関係団体は27日、三日月大造知事と県庁で面会し、更生支援の不安や課題について意見交換した。
事件は5月下旬、新庄さんの遺体が自宅で見つかったことで発覚。滋賀県警は保護観察中だった飯塚紘平容疑者(35)=鑑定留置中=を殺人の疑いで逮捕した。新庄さんは飯塚容疑者の担当として更生支援を続け、自宅で面談中に襲われたとみられる。
県保護司会連合会の漢(あや)正史会長は会合後に報道陣の取材に応じ、「自宅や単独での面談に不安を感じている保護司の声を知事に伝えた。ただ、『自宅以外の施設で会うとなると、対象者と胸襟を開いて話せなくなるかもしれない』と考える人もいる」と複雑な心境を明らかにした。
三日月知事は「更生保護や再犯防止が停滞、後退することがないよう力を合わせて取り組んでいきたい」と述べたうえで、施設面談や後継者不足の課題などに対応する考えを示した。
小泉龍司法相は14日の閣議後記者会見で、保護司の不安解消に向けた緊急的な対応を講じたうえで、安全確保策を取りまとめる考えを示している。【礒野健一】
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