26日、富士山の火口付近で登山者とみられる3人が、心肺停止の状態で見つかり、全員の死亡が確認されました。他にも一人が死亡し、山開き前に遭難が相次いでいます。
■意識不明で発見された3人は…別々に行動
富士山の静岡県側の火口付近で、3人が意識不明の状態で見つかった この記事の写真7人がかりでロープを引くその先には、さらに6人の救助隊が遭難者を引き上げるため、必死に急斜面を登っていきます。
東富士山荘 米山千晴代表「一度に3人見つかったのは初めて」
26日、雪が多く残る富士山の静岡県側の火口付近で、3人が意識不明の状態で見つかり、その後、死亡が確認されました。発見されたきっかけは、東京・日野市に住む53歳の男性の行方不明者届です。
行方不明になった男性のものとみられる車です。ここから山頂を目指して登っていったものとみられます。
車内に残されていたもの車に残されていたのは、インスタントの味噌汁1つと大容量のペットボトル2本。男性は21日に自宅を出ると、日帰りの予定でスキー板を持って出かけてたといいます。
東富士山荘 米山千晴代表 東富士山荘 米山千晴代表「(Q.スキーは火口でできる?)スキーは火口でしかできない」
「(午前)10時に、最後の写真を奥様に送っている。見たところ、朝のご来光の写真が写っていました。これは山頂まで行ったんだなと」
男性は山頂で撮影した写真を妻に送ったのを最後に、連絡がとれなくなりました。
妻から夫が帰らないと連絡を受けて警察が行方を捜していたところ、山頂の火口付近で意識不明の遭難者が3人見つかりました。
米山代表「(Q.のぼり始めたとみられる時の天候は?)風が強かったです。たまたまその日、ガイドさんたちがご案内する用があったので、2600メートル付近までお客様を案内したんですけど、風速20メートルぐらい吹いていた。その方は、土曜日(22日)に強風の中、山頂に行ったと思われます」 3人は数メートル離れた別々の場所でみつかった
警察によりますと、意識不明の状態で発見された3人は数メートル離れた別々の場所でみつかり、行動を共にしていたわけではないといいます。
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■別のルートを使用した可能性も■別のルートを使用した可能性も
火口付近は、安全柵やロープの囲いがほとんどない26日朝、富士山山頂近くの気温は0.7℃。まもなく7月ですが、山頂は冬のような寒さです。
富士山の火口付近は「お鉢巡り」とよばれ、一周することができます。しかし、安全柵やロープの囲いはほとんどありません。
富士山の山開きは山梨県側は来月1日から、静岡県側は来月10日の予定です。閉山しているため、山小屋は営業していません。
日野市の男性は別のルートを使用した可能性が高い一般の登山ルートから登ることはできますが、日野市の男性は別のルートを使用した可能性が高いといいます。
ブルドーザーの道 米山代表「普通の方は登山道こちらから登るんだけど、横にブルドーザーの道、荷上げ用の普通の方は通らない、そこを登っていったのかなと」
男性の車がとめてあった駐車場からは「ブルドーザーの道」があるといいます。
山荘スタッフ「ここからブルドーザーの道が、ずっとこういうふうに。これがブルドーザーの道ですね、ずっと」
「(Q.これは頂上まで別のルート?)そうです」
頂上までたどり着けますが、登山客が登ることは想定されていません。
山荘スタッフ「荷物を山小屋に運ぶ、ブルドーザーが通るのに、登山者と機械を分けて。ブルドーザーがいま雪かきであがっていて、道はついている。登山道は整備中でロープをはっていないところもある。知っている人じゃないといかない」
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■専門家「普通の人が今登ったら危ない」■専門家「普通の人が今登ったら危ない」
山梨側の8合目付近ではプロの登山家の男性が突然意識を失い、亡くなった富士山では26日、事故が相次ぎました。山梨側の8合目付近ではプロの登山家の男性が突然意識を失い、亡くなりました。
さらに9合目近くでは、下山をしていた54歳の女性が転倒し頭部を負傷しています。
その他の道に関しては規制がない状態環境省によりますと、閉山中、登山道への立ち入りは禁止されていますが、その他の道に関しては規制がない状態だといいます。
専門家は、山開きする前は特に注意する必要があると指摘します。
専門家「雪が残雪しているから、リスクが少し高くなる」 登山インストラクター栗山祐哉さん
「開山時期ぐらいには雪解けしているというような感じ。雪が残雪しているから、リスクが少し高くなる。例えば1カ月でも富士山の気象環境は全然変わってくるんで。それなりに登山の経験を積み重ねないと、夏に観光的に富士山に登るような感覚で、普通の人が今富士山に登ったら危ない」
(「グッド!モーニング」2024年6月27日放送分より)
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