授業料の値上げに反対する東京大学での抗議集会に警察が出動しました。学生たちは大学の自治を無視した通報だと大学側を批判しています。
21日、東京大学の安田講堂前に集まって声を上げた学生たち。
実はこの直前、藤井総長が授業料の値上げ検討について学生側にオンラインで説明していたのですが、学生側から検討のプロセスに大学の主体である学生が含まれないこと、教育機会の制限につながりかねないといった不満の声が上がり、一部の学生が集結したのです。
その後、「警備員と学生がもめている」と大学関係者から110通報があり、警察官十数人が構内に駆け付ける事態に。
東大は22日、学生らが安田講堂内に進入し、制止しようとした警備員がけがをしたと発表。しかし、一部の学生からは「警察を呼ぶような騒動は目撃しなかった」として、大学の対応に疑問の声が上がっています。
また、教養学部学生自治会は大学側が警察力を導入したことは「東大確認書」に違反するものとして、最も強い言葉で非難すると主張しています。
東大確認書とは1969年、不当な学生処分をきっかけに当時の学生と大学当局の間で結ばれたもの。そのなかで大学当局は学内「紛争」解決の手段として警察力を導入しないことを認めています。
世界に目を向ければ先月、アメリカの大学で拡大したパレスチナを支援する学生デモ。出動した警察と学生が激しく衝突しました。
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