岐阜県瑞浪市大湫(おおくて)町のリニア中央新幹線トンネル工事現場付近で井戸水位などが低下した問題で、県環境影響評価審査会の第3回地盤委員会が24日夜、県庁で開かれた。JR東海は、水を通しやすい花こう岩が分布する地点の掘削で地下水の流れが変化し、水位が低下した可能性があるとの見解を示した。
流れが変わった地下水が、トンネル内に湧水(ゆうすい)として流出したとみられる。同社は今後、地下水の流れの詳細を把握するためにボーリング調査を行う。
止水対策として同社が実施しているトンネル壁面への薬液注入について、専門家委員から環境への影響を懸念する意見が出た。同社は「健康被害が出るとは考えていない」と説明した。
この他、水位が低下した井戸の代わりとなる深井戸(深さ150メートル)を掘る計画については、専門家委員から「この深さまで掘る根拠が乏しい」などと計画を疑問視する声も上がった。【太田圭介】
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