神戸市役所=渡辺暢撮影

 兵庫県産外の牛肉をブランド牛「神戸牛」「松阪牛」と偽って販売したとして、神戸市は25日、食肉卸会社「株式会社神戸畜産」(同市北区)に食品表示法に基づく是正指示を出した。

 市によると、同社は2023年3月、鹿児島県産牛肉約1・3キロについて「兵庫県産神戸牛」「三重県産松阪牛」と偽装していた。同時期にホルスタイン種や交雑牛約28キロを和牛と表示して販売。さらに20年5月から約4年間、「黒毛和牛切り落とし」約5万1000パックを原産地を表示しないで販売していた。

 また、22年12月~23年3月に外食店や卸売会社に販売した牛肉252キロなどについて、事実と異なる牛の個体識別番号を表示していたとして、近畿農政局も同日、牛トレーサビリティー法に基づき是正勧告した。23年3月に産地偽装していた牛肉については、兵庫県産神戸牛と三重県産松阪牛の2種類の個体識別番号を使っていた。

 同社社長は同局の聞き取り調査に「受注が増えて管理体制が追いつかなくなるほど忙しくなったため」と説明し、故意性を否定しているという。【栗田亨、山本康介】

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