名古屋国税局=井口慎太郎撮影

 国税庁は25日、官用車を私的に利用したなどとして、名古屋国税局の局次長級の50代男性職員を戒告の懲戒処分とした。男性職員は同日付で辞職した。

 同国税局によると、男性職員は今年4月、3回にわたり、業務後に官用車を別の職員に運転させ、名古屋市内の酒店に日本酒を買いに行っていた。酒は会議後の職場の懇親会で飲むために購入したという。

 また、5月中旬に九州に2泊3日で出張した際には、2日目に公務が終了して帰任できたにもかかわらず、2泊目の宿泊費と3日目の出張手当の計1万1450円を不適切に受給した。

 男性職員は事実を認め、官用車の利用について「全くの私的ではないという認識の甘さがあった」と話した。宿泊費などの申請については「宿泊費は出るだろうと思った」として、宿泊費や手当分を返還する意向を示しているという。

 同国税局の早川徹・国税広報広聴室長は「税務行政に携わる公務員としてあるまじき行為でおわび申し上げる。今後とも、職員の非行の未然防止を徹底したい」とコメントした。【道下寛子】

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