国税庁は昨年度に全国の国税局査察部、通称「マルサ」が告発した脱税事件の脱税額が約89億円だったと公表しました。

 天井裏に隠されていた銀色のケース。中から見つかったのは束ねられた現金なんと1億1000万円余りです。

 これは国税局が摘発した脱税の手口です。

 国税庁によりますと、昨年度に全国の国税局が告発した脱税事件は101件に上り、脱税総額は約89億円でした。

 消費税の還付金制度を悪用した税務署からの不正な引き出しが目立ったほか、「脱税請負人」と呼ばれる人物が指南した全国的な不正事件の告発を行ったということです。

国税庁 高松忠介査察課長
「メールやSNS等で様々な大量の痕跡が残されるという状況。的確に大量のデータの中から証拠を特定をしておさえていく、こういった能力が必要となってきている」

 デジタル化に伴って膨大な証拠の分析などが課題となっているため、今後は新たな解析ツールの整備や専門部署を活用することで対策していくということです。

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