佐賀県神埼市が発注したふるさと納税PR強化事業の業務委託契約を巡る官製談合事件で、公契約関係競売入札妨害罪に問われた同市のコンサルタント会社「ブルー・フラッグ」(清算済み)の元代表取締役、島由美子被告(62)に対し、佐賀地裁は18日、懲役1年、執行猶予3年(求刑・懲役1年)の有罪判決を言い渡した。岡崎忠之裁判長は「公正を害する程度が高く、悪質」と述べた。
判決によると、島被告は経営会社が公募型プロポーザル方式による契約を結べるよう、前市長の内川修治被告(72)=官製談合防止法違反で公判中=と共謀。2023年2月8日ごろ~3月3日ごろ、契約の秘密事項である評価委員の氏名の情報や、他の入札参加事業者の提案書を受けるなどし、契約の公正を害した。
判決は「内川被告との親密な関係を利用し、秘密事項の教示を働き掛けており、犯行への関与は積極的で厳しい非難は免れない」と指摘。一方、事実を認めた上で反省の態度を示したことなどを考慮し、執行猶予が相当と判断した。
担当弁護士によると、島被告は控訴しない方針。【五十嵐隆浩】
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