JRの駅から5日に目撃されたのは川岸を歩くクマの姿。初夏のこの時期、ある理由からクマの行動範囲が広がり、特に警戒が必要です。
■JRの駅からクマ!各地で目撃
川岸を歩くツキノワグマ。午後1時ごろ、福島県で撮影されました。
金山町観光物産協会のスタッフ
「爆竹が鳴っていて、『川岸にクマが出たみたい』と声があったので見てみたら『クマあそこにいるね』と」
JR只見線の会津川口駅から川の対岸にいるクマを目撃。近くには集落もあります。
金山町観光物産協会のスタッフ
「(体長)80センチから1メートルくらい。子グマかなと思った。2、3日前から近くの桑の実を食べているという話は聞いていた」
■初夏は要警戒…住宅街にも出没
青森県では朝、住宅街にあるコミュニティセンターの近くでクマと思われる足跡が見つかりました。
五所川原市役所 農林政策課 川口均課長
「(足跡の)近くに、たばこの箱を置いて1個半くらい。今回のような住宅地での目撃は珍しい。民間の人は外に出ないように周知した」
■何度も出没?ヒグマが顔近付け
北海道では体長約2メートルの巨大なヒグマが木に「背こすり」する姿が。枝を揺らしながらダンスをするような動きを見せています。
撮影されたのは住宅街からも近い北海道大学の苫小牧研究林です。元々は野生動物が生息する場所ですが、短い期間にヒグマが何回も映っていたため大学では当面の間、一部区域を除いて立ち入り申請の受付を停止しました。
■またヒグマに遭遇…今度は親子
別の場所では車の先を猛スピードで走るヒグマが…。
写真家 黒澤徹也さん
「目の前にクマが現れて時速30から40キロくらい。500メートル以上は走ったように思う」
4日後の先月15日、同じ場所で今度は親子のヒグマに遭遇。
写真家 黒澤徹也さん
「子グマ3頭連れの親子だった。よく見ると(子グマ)3頭いるのが分かると思う。『またいたんだ』と、親子だったので。先日、軽トラックに向かってくる映像があったので、もし向かってこられたらという思いもあった」
自宅近くに設置しているカメラには巨大なヒグマの姿も。
写真家 黒澤徹也さん
「すごく大きい。立ち上がったら2メートル30から40センチくらいありそう」
木に付けた目印のラインは2メートル。ヒグマが立ち上がり背こすりすると、そのラインを超えています。
写真家 黒澤徹也さん
「最初に背こすりの木で背中をこすった後に水たまりに行って水浴びをしていた。(ヒグマが)増えているという印象しかない」
■クマともみ合い“素手で抵抗”
ヒグマによる人への被害が起きています。北海道雨竜町で3日、51歳の男性職員がヒグマに襲われてけがをしました。
クマに襲われた男性の上司 空知総合振興局 産業振興部 門田和久課長
「(クマに)追い掛けられて、馬乗りになるような格好でもみ合って」
襲ってくるヒグマに素手で抵抗した男性。緊迫の一部始終を上司が語りました。
クマに襲われた男性の上司 空知総合振興局 産業振興部 門田和久課長
「クマスプレーを抜く暇もなく、あっという間。素手で抵抗したらしい」
■ヒグマと素手で…“緊迫の瞬間”
体長1メートルを超えるヒグマが突然、やぶから現れ、逃げる男性を追い掛けたといいます。
馬乗りになるような格好でもみ合いに。男性は素手で抵抗しますが、左肩や背中にけがをして病院で治療を受けました。
クマに襲われた男性の上司 空知総合振興局 産業振興部 門田和久課長
「肩のあたりを『かまれた』と言っていたが、爪で刺されたような傷で。シャツが赤く、腰の辺りまで染まるくらい出血していた」
この時期は特にクマへの警戒が必要な訳が…。
酪農学園大学 佐藤喜和教授
「今の季節は繁殖期。オスグマも広く動き回るし、そのオスグマを避けるように親子のクマや若いクマが安心して過ごせる場所を求めて歩き回る。その結果、人目に付きやすい場所に出てくる。近距離で出会うと人身事故に至る可能性もある」
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