2005年に東京・三鷹市で起きた殺人事件で重要指名手配され、今年4月に死亡が確認された上地恵栄容疑者について警視庁は今月4日、容疑者死亡のまま書類送検しました。

 2005年11月、三鷹市のアパートで飲食店の副店長・永野和男さん(当時53)を包丁で胸を刺されるなどして亡くなっているのが見つかりました。

 警視庁はその後、同居していた元暴力団組員の上地恵栄容疑者を指名手配して行方を追ってましたが、今年4月、事件の翌年に石川県加賀市で死亡していた人物が上地容疑者だったことが分かりました。

 警視庁によりますと、現場の状況などから自殺したとみられています。

 この結果を受けて警視庁は今月4日、上地容疑者が永野さんの胸を包丁で2回刺すなどして殺害したとして容疑者死亡のまま殺人容疑で書類送検しました。

 長期間にわたって事件が解決しないことから、改めて事件が起きた時期の死亡者などについて捜査したところ、上地容疑者の可能性がある身元不明の遺体があることが分かり、指紋やDNA型などを改めて調べてみると上地容疑者と特定されたということです。

 4日に警視庁から書類送検の報告を電話で受けた永野さんの遺族は「これで事件は終わりですね。ありがとうございました」と話したということです。

 警視庁捜査1課は「被疑者死亡という形で送致となったが、18年もの長きにわたって解決を願い続けてきた遺族に対してご報告ができた。これまで多くの捜査員が関わってきたが、被害者や遺族の無念を晴らせたと思う」とコメントしています。

 事件発生から4日までに集まったこの事件に関する情報提供は1632件で、捜査日数は6644日に上りました。

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