千葉県市原市議会の永野喜光前議長(76)=4期=が女性市議に対し、セクシュアルハラスメント行為をしたとされる問題で、市議会は15日、永野氏への議員辞職勧告決議案を賛成多数で可決した。決議に法的拘束力はない。永野氏は本会議終了後、議員を続ける考えを示した。
この問題を巡っては、市議会の議員政治倫理審査会が、辞職勧告が相当との結論を出していた。これを受け、永野氏が所属する自民を除く5会派が共同で決議案を提出。自民などは「辞職勧告は重すぎる」として決議案に反対した。
本会議終了後、永野氏は報道陣の取材に「勧告は真摯(しんし)に受け止める。しかし、取り組むべき課題などもあり、市のためにお役に立ちたい」と続投を表明。女性市議に対しては「不快な思いをさせたことに、心からおわびしたい」と謝罪した。
自民会派は、2020年以降、政務活動費の不正受給やセクハラ、パワハラなどで永野氏を含めて議長経験者3人が、計5回の辞職勧告決議を受ける事態となった。こういった状況を受け、市議会は、23年9月に市議会議員政治倫理条例を制定していた。【浅見茂晴】
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