多摩川の河川敷で原唯之さん(46)=東京都江戸川区=の遺体を遺棄したとして、元交際相手の西高舞容疑者(32)=大阪府高槻市=ら5人が死体遺棄容疑で逮捕された事件で、5人の一部が逮捕前の任意の調べに対し、原さんの殺害をほのめかす供述をしていたことが27日、捜査関係者への取材で判明した。神奈川県警捜査1課は殺人容疑も視野に捜査を進めている。
県警によると、原さんは舞容疑者と2023年3月ごろから半年間ほど交際しており、金銭問題など複数のトラブルを抱えていたという。その後、死体遺棄容疑で逮捕された5人のうちの1人、会社員の岩城周平容疑者(39)=大阪府高槻市=と交際していたとされる。
原さんの遺体の入ったスーツケースは昨年12月29日に川崎市川崎区の多摩川岸辺で見つかった。対岸の東京都大田区で遺棄されており、近くの防犯カメラにはスーツケースを運ぶ不審な人物の姿が映っていた。スーツケースにはおもりがつけられ、原さんの手足は縛られていたという。
また、捜査関係者によると、原さんが遺棄された昨年12月中旬以降も、原さんのLINEから知人にメッセージが届いていたことが判明。アカウントは年明けに削除されていた。さらに、原さんのX(ツイッター)のアカウントには昨年12月26日に書き込みがあった。県警はいずれも、原さんの生存を装った偽装工作の可能性があるとみている。
西高、岩城両容疑者の他に逮捕されたのは、西高容疑者の父親で派遣社員の昌浩(53)=千葉県船橋市▽母親で無職の美保(51)=東京都大田区▽兄の昌吾(34)=同――の3容疑者。美保容疑者を除く4人は死体遺棄容疑を認めているという。【宮本麻由、矢野大輝、横見知佳】
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