2023年6月末からの大雨で被災し一部区間で運休が続くJR山陰線を巡り、JR西日本は23日、部分的に6月22日から運転を再開する方針を明らかにした。山口市で開かれた記者会見で、同社広島支社の広岡研二支社長が概要を説明した。
運休が続いている山陰線の長門市―小串駅間の約50キロのうち、先に復旧工事を終える長門市―人丸駅間の約14キロと、滝部―小串駅間の約15キロの2区間で先行して運転を再開する予定。いずれも6月22日の始発から、通学時間帯を中心に列車を走らせる。一方、利用客の乗り換えの負担を軽減するため、代行バスは時刻や区間を一部変更した上で引き続き運行し、併用する。ただし、代行バスは混み合う場合があり、2区間内のみではできるだけ列車を利用するよう呼び掛けている。
運転士の訓練や設備の機能確認を目的に同7日から、列車の試運転を始める。広岡支社長は「1年近く代行バスでの運行となり、通学される方々にご不便をおかけしたが、安心して利用してもらえるようになるのでは」と述べた。
山陰線が走る長門市の江原達也市長は「早期完全復旧に向けての大きな一歩であり、大変うれしく思うとともにJRの迅速な対応に感謝する」、下関市の前田晋太郎市長は「引き続きJRに対して市ができることは協力し、県や沿線自治体とも連携しながら全線復旧に向け前進させていきたい」とそれぞれコメントした。【脇山隆俊】
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