福岡市西区の家庭動物啓発センター「ふくおかどうぶつ相談室」=福岡市西区で2024年5月21日午後3時45分、竹林静撮影

 福岡市は今年度、災害時に犬や猫などのペットと一緒に屋内で避難できる「同伴専用避難所」を2カ所で試験運用する方針を固めた。市内の指定避難所436カ所では避難所敷地内でのペットの受け入れを認めているが、専用避難所の開設で「ペットと同じ空間で避難したい」という飼い主の要望に応え、試験運用で需要を把握する狙いもある。

 専用避難所は東区蒲田5の東部動物愛護管理センター(あにまるぽーと)と、西区内浜1の家庭動物啓発センター(ふくおかどうぶつ相談室)。ペットがほえ続けるなどしてそばを離れたくなかったり、ペットがいることで避難所への避難をためらったりする飼い主を想定している。市によると、狂犬病予防法に基づく犬の登録頭数は6万3619頭(3月末時点)に上る。

 避難所でのペット受け入れに関する問題は、2011年の東日本大震災や16年の熊本地震でも指摘されてきた。内閣府は22年に改定した避難所の運営ガイドラインで、同伴避難のルール作りを検討するよう自治体に求めている。県内では久留米市が同様の専用避難所を運用し、北九州市も試験運用をしている。【竹林静】

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