京都地検=望月亮一撮影

 バトントワリングチームの男子選手にわいせつな行為をしたとして、京都地検は20日、チームの元コーチ、小城桂馬(こじょうけいま)容疑者(40)を強制わいせつ罪で起訴した。地検は認否を明らかにしていない。

 起訴状によると、2023年2月26日、小城被告が当時住んでいた京都市南区の自宅マンション内で、高校生だった男子選手(19)の体を腕で押さえつけ、体を触るなどのわいせつな行為をしたとしている。

 小城被告は同年7月、オーストラリアに出国。京都府警が強制わいせつ容疑で逮捕状を取り、外務省からは旅券返納命令が出され、24年4月29日に帰国したところ、関西国際空港で逮捕された。

 日本バトン協会が設置した外部調査委員会の報告書によると、小城被告は指導者として優越的地位にあり、男子選手が意思を表すことが困難な状態に乗じて、3回にわたってセクハラ行為に及んだと認定された。

 事件を巡っては、協会の当時の理事長(前理事長)や、チームの責任者だった男性指導者の対応も問題となった。外部調査委は報告書で、前理事長が被害者側に聞き取りもせずに解決を図ろうとしたことなどを厳しく批判。男性指導者についても「責任者としての自覚や責任感に乏しい」と指摘した。

 協会は23年12月、前理事長や男性指導者を会員資格停止とする処分を発表した。小城被告については既に退会したため「処分できない」とした後、「入会不可」の扱いとした。【林田奈々、水谷怜央那】

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