山梨県は20日、富士山の県側登山道「吉田ルート」の通行予約の受け付けを始めた。今夏から、同ルートの登山者数を制限し、2000円の通行料を義務付けることを受け、予約システムを導入。事前の支払いで混雑緩和を図る。県によると、同日午後4時現在、1997件(計6849人分)の予約があり、予約枠が埋まった日はなかった。
予約できるのは開山期間の7月1日~9月10日。1日あたり3000人(登山者数上限は4000人)で、前日まで受け付ける。当日枠も1000人分あり、予約枠が空いていれば追加される。当日枠の人数は、SNS(ネット交流サービス)などで周知するという。
自己都合のキャンセルや日程変更では通行料は返金されない。山小屋に宿泊する場合は、通行予約が無くても5合目登山口のゲートを通過できる。
県の担当者は「想定よりも積極的に利用してもらえた。予約は分散傾向で、どの日もまだ余裕がある」と話した。県によると、2023年の開山期間中に吉田ルートの登山者数が1日4000人を超えたのは計5日だった。
県は、山頂付近の過度な混雑や、山小屋の予約を取らずに夜通し山頂を目指す危険な「弾丸登山」を防ぐため、24年の開山から通行規制の導入を決めた。
予約は「富士登山オフィシャルサイト」から。問い合わせは専用ダイヤル(055・225・3956)。【野田樹】
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