公選法違反容疑で逮捕された「つばさの党」代表の黒川敦彦容疑者(右)と党幹事長の根本良輔容疑者。衆院東京15区補欠選挙で街頭演説をしていたときの様子=東京都江東区で2024年4月25日午後3時2分、深津誠撮影

 4月の衆院東京15区補欠選挙を巡り、政治団体「つばさの党」の代表らが公職選挙法違反(自由妨害)の疑いで逮捕された事件に絡み、つばさの党がマスコミ関係者ら複数の個人についても、自宅を特定するなどして街宣活動をしていたことが、捜査関係者への取材で判明した。

 捜査関係者によると、街宣活動の対象には、フジテレビの港浩一社長やタレントの田村淳さんが含まれていたという。フジの番組内で、田村さんがつばさの党に否定的な見解を述べたことに反発したとみられる。警視庁はこういった街宣活動についても情報を把握し、自由妨害容疑と併せて全容解明を進めている。

 警視庁は17日、つばさの党代表の黒川敦彦(45)=埼玉県朝霞市=と、補選に立候補して落選した党幹事長の根本良輔(29)=東京都練馬区、団体幹部で住所不詳、杉田勇人容疑者(39)の3容疑者を自由妨害容疑で逮捕。

 逮捕容疑は、東京15区補選の告示日の4月16日午前、JR亀戸駅(東京都江東区)前のロータリーで、乙武洋匡氏(48)陣営の弁士が選挙カーの上で演説中に、自分たちの陣営の選挙カーで接近。聴衆との間に割って入ったり、近くの公衆電話の上に座ったりしながら、拡声器を使って大音量で怒鳴るなどして、選挙活動を妨害したとしている。警視庁は3人の認否を明らかにしていない。【遠藤龍、森田采花】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。