■思う存分熱唱!カラオケ観覧車に、ママ友&子どもで楽しむ新コンセプトも!
昭和のヒット曲、中森明菜さんの「DESIRE-情熱-」を気持ちよく熱唱している、その場所は、札幌のマチを見渡せる観覧車のゴンドラの中。
そして、子どもたちが走り回ることができる“公園”をコンセプトにした大型カラオケルームも登場。子どもたちを遊ばせながら、ママ友の集まりでカラオケを楽しめます。
マイク片手にお気に入りの曲を唄うスタイルに変わりはありませんが、いまカラオケは新時代に突入。そこには、ここ数年、業界を悩ます“カラオケ離れ”も関係していました。
■悩ましい“カラオケ離れ”…29年前と比べて「カラオケ参加人口」は55%減
全国カラオケ事業者協会が毎年まとめている「カラオケ白書」の最新版によると、2019年の【カラオケ参加人口】は4650万人でした。
これがコロナ禍の影響で2021年に2590万人まで落ち込み、2022年に3240万人まで回復しています。ただ1995年の【カラオケ参加人口】は5850万人だったので、その数字に比べると、2022年は実に55%減と厳しい数字です。
時をさかのぼると、カラオケが娯楽の主役で、コミュニケーションの中心にあった、カラオケ熱狂時代もありました。タクシーの車内にカラオケセットを搭載
たとえば昭和の時代には、乗客が自慢ののどを披露する“カラオケタクシー”が、札幌のマチを走っていました。
平成になると、市電を貸し切ってカラオケ大会で盛り上がる様子も…。
ほかにも、ペット同伴で熱唱できるサービスもあれば、おひとり様専用の“ひとりカラオケ”などなど―。 お一人さま専用「ひとりカラオケルーム」
時代時代で進化をとげてきたカラオケですが、令和のいま、果たして、どんな新スタイルが生まれているのかというと…。
■地上78メートルからの絶景を楽しめる「カラオケ観覧車」が登場!
観覧車のゴンドラに乗って、札幌の街並みを眺めながら、気持ちよくカラオケを楽しめる新サービスが今年3月にスタートしました。
7階建てビルの屋上に直径45.5メートルの観覧車がそびえ立つ、札幌ススキノ近くにある複合商業施設「ノルベサ」。
開業18年を迎える今年、施設のシンボルでもある観覧車の集客を図ろうと、北海道初となる“カラオケ観覧車”を始めました。
ノルベサ運営事務所 小野哲哉さん
「(観覧車が)できた当時“乗りました”というお客さんは、たくさんいますが、改めて観覧車に乗っていただく機会を作ってもらいたい…という考えから出た企画の一つが“カラオケ観覧車”」
もっとも高い位置に到達すると地上78メートルの観覧車。32台あるゴンドラのうち、カラオケ搭載は1台のみです。
定員は2人。2周1セットで約20分“歌いたい放題”の料金は1人1600円。札幌の大パノラマを楽しみながら思い存分、カラオケを熱唱できる新サービスです。
金曜・土曜、そして祝日前日は、深夜1時まで営業しています。札幌の夜景を眺めながらロマンチックな“カラオケデート”もありかもー。“カラオケ観覧車”を楽しんだ親子に話を尋ねてみると…。
母 星愛美さん
「ススキノの様子も見えるし、テレビ塔とか景色もよかったので気分がいい」
娘 柚妃さん(小5)
「上から(カラオケを)歌いながら下がったりしておもしろかった」
■華やか&映える…そして極ウマ!カラオケ新フード時代へ突入
ところで、ひと昔前の“カラオケフード”の定番といえば、枝豆やフライドポテトでしたが、令和の“カラオケグルメ”は飛躍的な進化を遂げています。「ジャンカラ」が提供する期間限定カラオケグルメ
全国180店舗以上を展開する大手カラオケチェーン「ジャンカラ」では、3月から期間限定のカラオケグルメ「春の新作グルメ」を提供中です。
TOAI 営業企画部リーダー 西ひかるさん
「春は皆さん、新生活を始めるかたも多いと思うので、その門出を祝って皆さんで楽しんでいただけるパーティーメニューと、食べると元気が出るお肉のグルメをコンセプトに用意しています」
なかでもおススメの「カラオケグルメ」が“炙り牛カルビ”を挟んだチーズバーガー”なんだとか。
TOAI 営業企画部リーダー 西ひかるさん
「甘辛いタレに絡まった牛カルビがタップリ入っていて、モッツァレラチーズのソースと相性がよくボリューミーな一品になっています」
そして、カラオケをトコトン楽しみながら映えるスイーツも堪能できるんです。 カラオケ新フードにも“映え”が大切「プチシュータワー」
TOAI 営業企画部リーダー 西ひかるさん
「“プチシュータワー”はチョコとブルーベリーのソースをご自身で自在にアレンジしてかけていただき、ワイワイと楽しんでいただけるメニューになっています」
■「好みバラバラ」「歌が難しすぎ」…若い世代のカラオケ離れに意外な理由
娯楽や趣味の多様化、コミュニケーションの変化もあって、カラオケへのニーズは、いま大きく変化。1996年には【16万室以上】あったカラオケルームの数も、2022年は【11万室】まで数を減らしています。
では“カラオケ離れ”の背景に何があるのか。若い世代に尋ねると、意外な答えが返ってきました。
■「若者のカラオケ離れの理由」
①《最近の歌は難しすぎる》
➡ラップやK‐POPなど好きだけど歌えない曲が多い。
②《歌の好みがバラバラ》
➡サブスクでいろいろなジャンルの音楽が聴けるので好みがバラバラ。
➡みんなで盛り上がる曲を選びにくい。
③《歌っている姿をスマホで撮られたくない》
➡SNSでアップされるのが嫌。
■超大型カラオケルームや癒し系ルーム…没入感あふれるスタジオ型も登場
こうした若者の“カラオケ離れ”に歯止めをかけることはもちろん、より幅広い世代を取り込むための、新サービスが人気回復のカギとなっています。
全国カラオケ事業者協会の片岡史朗専務理事は『顧客のニーズ・時代に合わせた多種多様なカラオケサービスが今後より増えてくる』としています。
新しい顧客ニーズを意識した取り組みを札幌のカラオケ店が始めています。
“公園”をコンセプトにした大型カラオケルームを新設した、札幌市東区の「カラオケグランプリ イースト店」。2年前、従来のカラオケルームに比べると、かない広いスペースの『パークルーム』を作りました。
カラオケを楽しみたいママたちから「子どもたちが、ノビノビと遊べるキッズルームを作ってほしい」という要望に応える形で『パークルーム』を新設しました。子どもたちを遊ばせながら“ママ友カラオケ”を楽しめる【パークルーム】
大型カラオケルームの『パークルーム』は、その名の通り、公園に設置されている「すべり台」をはじめ、「フォトスポット」などが揃っています。こうした新スタイルを取り入れたことで、子育て中のママたちが集まり、カラオケを楽しむ場として定着。週末は予約で埋まってしまう日も増えているとのことです。
ほかにも、この店舗では、より“コンセプト”を明確にしたカラオケルームを新設して、人気となっています。
▽【癒し系「花いっぱいのカラオケルーム」】
➡室内に季節感あふれる花を集め、癒されながら熱唱を楽しめる。花に囲まれて歌う“癒し系カラオケルーム”も登場
▽【スタジオ型ルーム】
➡YouTubeなどのSNSでもお馴染みボーカリスト気分を体感できる。ボーカリスト気分を堪能できるマイクも完備
人気回復をかけた“令和のカラオケ新サービス”は、今後どんな進化を見せてくれるのでしょうか。
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