日本銀行が発表した金融政策決定会合の「主な意見」で、円安による物価上昇に懸念を示す意見が相次いでいたことが分かりました。
先月の決定会合では金融政策の現状維持が決まり、歴史的な円安が進行するなかで注目された追加の利上げは見送られました。
日銀 植田総裁
「(Q.これ(円安)は基調的な物価上昇率への影響は無視できる範疇(はんちゅう)だったという認識で良いか)はい」
植田総裁は会見でこのように述べましたが、9日に発表された「主な意見」では、円安が物価に与えるリスクについて「物価の上振れ方向のリスクにも注意が必要である」「現在伸び率が低下している財価格が底打ちして反転する可能性にも注意を払う必要がある」「円安は、短期的にはコストプッシュ型の物価上昇を招くことで経済を下押しする」などと懸念が示されています。
外国為替市場では先週、円相場が乱高下し、政府と日銀による為替介入があったと指摘されていますが、その後は日本とアメリカの金利差から再びじりじりと円安が進行しています。
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