発電会社JERAは1日、武豊火力発電所5号機での火災事故について、木質バイオマス燃料の粉塵の着火などが原因とする調査結果を公表した。
東京電力と中部電力が出資している発電会社JERAが、愛知県内に保有している武豊火力発電所では、1月31日に大規模な火災が発生し、運転中だった5号機は直後に運転を停止した。
火は約5時間に消し止められたものの、翌日未明にベルトコンベア付近で再び火災が発生し、火は約1時間後に消し止められた。この火災によるけが人は確認されていない。
火災原因についてJERAは、大量の木質バイオマス燃料が高速で運搬されることで粉状となり、その堆積した粉塵がベルトコンベアの摩擦による熱で着火したなどとしている。
JERAは6月末をめどに再発防止策をまとめるとしているが、現時点で復旧及び再稼働の見通しは立っていない。
火災が起きた武豊火力発電所5号機は、2022年8月に運転を開始し、石炭と廃材などをペレット状にした木質バイオマスが燃料の石炭火力発電所で、単機出力としては国内最大級の107万キロワットの発電能力がある。
武豊火力発電所では、2023年1月にも燃料を搬送するベルトコンベアで火災が発災していて、経済産業省によると、武豊火力発電所と同じバイオマス燃料を使用する発電所では、2023年だけで火災などの事故が6件起きている。
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