皆さんは使い終わったスマホをどうしていますか?
家で保管しているという人もいると思いますが、そのスマホが“埋蔵スマホ”と呼ばれているのを知っていますか?

使っていないのに家に保管されている携帯は3億台以上あり、その市場価格は約6兆5000億円ともいわれています。

さらに、どこにいったか分からない人は要注意です。
バッテリーの劣化などが原因で、時には発火する恐れもあるんです。

“埋蔵スマホ”について取材しました。

実際にどれくらい“埋蔵スマホ”を持っているか街で聞きました。

30代:
7台ぐらいある。11年前ぐらい前から。

60代:
5~6台ある。買い替えても(携帯ショップに)渡さず、そのままもらって帰ってきちゃう。

取材班が話を聞いた全員が「家に“埋蔵スマホ”がある」と回答。
中には、10台の人も。

機種によっては高く売れることもあるスマホ。
皆さん、なぜ眠らせ続けているのでしょうか?

30代:
簡単に売りに出したりするのが怖いというのがあって、家に置いてある。

30代:
初期化すれば大丈夫だと思うけど、なんとなく不安。漏れたらどうしよう、情報漏れたらどうしようみたいなのがあるかもしれないですね。

多くの人が理由に挙げるのが個人情報。
情報が詰まったスマホの処理に困っているということなんです。

では、買い取りに出したあと、気になる個人情報はどう扱われているのでしょうか。

中古スマホを販売する「にこスマ」の日本最大級という検査センターを訪ねました。

ここには、多い時で1日数千台のスマホが全国から届きます。
個人情報の扱いもあるため、スタッフが不要なものを持ち込めないよう金属探知機を通ってからしか中に入れない造りになっていました。

運営会社Belong・清水俊さん:
入荷してきて充電した端末は、こちらで機能の検査をチェックします。

まず専用の機械につないで、その指示のもと、スクリーンの表示の不具合やタッチパネルの機能など25項目以上をチェックしていきます。

それが終わると…。

運営会社Belong・清水俊さん:
買い取った端末に万が一でも個人情報が残っていることがないよう、改めてデータの初期化をさせていただいております。こちらのディスプレーが黄緑色に変わったと思うのですが、そうするとデータ消去完了です。

郵送前に自身での初期化を促してはいますが、こちらでは専用ツールを使い、改めてデータ消去を行っています。

そして、データが確実に消去されたことを確認したあと、傷などの状態をチェックし、買い取り金額を決定。中古として売り出します。

でもやっぱり人任せにするのは不安が残るという人は、スマホ用のシュレッダーで物理的にスマホを破壊してくれるお店もあります。
1分ほどで粉々になりました。

40代:
前に他の場所で1回処分してもらったら、中国でいきなり「アカウントログインしてます」みたいな。変な所に出したくないなと思って、粉砕をと思って。

粉砕される様子を目の前で見られるとあって、1カ月で200人近い利用者がいるということです。

今回はiPhoneの場合の初期方法について改めて調べました。

まず「設定」という項目から「一般」、そして「転送またはiPhoneをリセット」という項目を押し、あとは指示どおりにパスワードを打ち込めば初期化完了。出荷された状態に戻るということで意外と簡単にできます。

スマホジャーナリストの石川温さんによりますと、安全性の面は「この初期化をすれば基本的にはデータは残らず、情報漏洩などの心配はない」ということです。

また、家に置いておくと、こんな危険性もあるといいます。

取材した店舗に持ち込んだ人のスマホは、長年放置していたため、バッテリーが膨張してしまっていました。
衝撃を加えたりなどすると発火の恐れもあるため、家で保管する場合は注意が必要となります。

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