連日103万円の壁のニュースを伝えていますが、そんななか、野菜が高騰し100円の壁に悩む人もいます。キャベツは平年の2倍を超える価格が続いていて、影響は各方面に広がっています。
■野菜いため弁当 キャベツ高騰で無念のお休み
店員「野菜炒めのお弁当作れてないんですよね…申し訳ございません」
そう嘆くのは、岩手県宮古市にある地域密着のスーパーです。自慢の総菜が並ぶなか、弁当売り場の張り紙には次のように書かれています。
「キャベツがすげぇ高い」 この記事の写真 刈谷商店「キャベツがすげぇ高いので野菜いため弁しばらくお休みです…」 刈谷商店 社長
「店頭価格が450円、500円を超えていく感じだったので、ちょっと休むしかないなと思って…」 キャベツ1玉580円
先月28日のキャベツの店頭価格は…なんと1玉580円。キャベツを使う野菜いため弁当の販売中止に追い込まれました。販売開始から20年以上、初めての出来事です。
平年の約2.4倍に農林水産省のデータでは、先月18日から20日までのキャベツ1キロあたりの小売価格は417円と、平年の約2.4倍に達しています。価格の高止まりが予想される“キャベツ高騰”に街の人はこう話します。
50代「(通常)半玉買いに行くと、今までだと100円以下で買えたものが、今は小さくて100円以上」
「(Q.100円超えは大きい?) 大きいです。やっぱり大きいので、それを越しちゃうとどうしようかなというのがそこら辺のラインなので、厳しいかなって気がする」
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■カット野菜に“100円の壁” 高騰影響で仕入れ減■カット野菜に“100円の壁” 高騰影響で仕入れ減
“100円以上だと手が伸びない”という“100円の壁”そんな時に食卓の強い味方になるのが「カット野菜」。100円を切るもの多く「物価の優等生」としても人気ですが…そこ存在しているのは、“100円以上だと手が伸びない”といういわゆる“100円の壁”です。
加工工場を取材すると、ここにもキャベツ高騰の波が押し寄せていました。
旭物産 林正太郎社長「ここが原料冷蔵庫です。あす、あさってにはすぐ製品として使われると思う」 積まれた大量のキャベツ
積まれた大量のキャベツ。ここは茨城県にあるカット野菜の製造工場です。
工場の規模は国内トップを誇り常時200トンほどのキャベツを保管していますが、29日の取材時は50トンまで減少していました。
「今は在庫を持つほどの仕入れができない」 林社長「今は在庫を持つほどの仕入れができない」
「(Q.高騰の影響で仕入れが減った?) はい」
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■売り上げ好調も…「厳しい」■売り上げ好調も…「厳しい」
カット野菜の売り上げは好調カット野菜の売り上げは好調で契約農家からの仕入れだけでは足りない状況ですが…他の農家から買い付けようとすると、仕入れ値が3倍から4倍に跳ね上がります。
商品の値上げは難しい需要は右肩上がりでも原材料は高止まり。それでも商品への価格転嫁は難しいといいます。
林社長「カット野菜というのは、通年同じ値段だという安心感が支持されてきたところでもあるので。状況厳しいなかにこそ、生産者にも還元できるような仕組みを今後考えていかなければいけない」
(「グッド!モーニング」2024年12月2日放送分より)
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