路線バスの運転士不足が課題となっている中、人材確保に向けた新たな取り組みです。
大型運転免許を持つ自衛官に退職後の進路として考えてもらおうとバスの運転体験会が11月8日に岩手県滝沢市で開かれました。

この体験試乗会は陸上自衛隊岩手駐屯地と岩手県交通、それに滝沢市が初めて開いたもので20代から50代までの自衛官32人が参加しました。

井上智晶アナウンサー
「多くの隊員が大型自動車免許を取得している自衛官。バス運転士の即戦力として期待されています」

バスの運転士の人材確保を見据え自衛官を退職した後の選択肢の一つにしてもらおうと開かれたこの試乗会。

8日に自衛官たちが運転したのは、普段業務で乗っているトラックよりも大きい長さ10.5mの路線バスでタイヤの位置なども異なっています。

自衛官たちは県交通の担当者からドアの開閉など基本的な操作方法を学んだ後、1人10分ずつ交代でバスを運転しました。

自衛官たちは駐屯地の中にあるコースを数回周るとすぐに車体の感覚を把握しスムーズに運転していました。

岩手駐屯地 沢田幸治准陸尉(55)
「子どもの頃から運転士には興味があったので、次の定年後にはぜひ視野に入れたいと思って参加した」

滝沢市によりますと市内を走る路線バスは現在(11月8日時点)運転士不足により2023年3月に比べ1日200便以上減っているということです。

滝沢市 武田哲市長
「地域公共交通の大切さは喫緊の課題であるので運転手になっていただけるよう期待している」

県交通 本田一彦会長
「公共的な使命を理解されている方が大半なので、バス業界に入って活躍いただけるんじゃないかと思う」

岩手駐屯地などは今後他のバス会社にも呼びかけてこうした試乗会を開いていきたいとしています。

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