市場で評価の高い「常磐もの」の魚。福島県沖で出荷制限が続いていた「クロソイ」の水揚げが11月1日再開された。すべての水産物が出荷できるようになり、漁業関係者も期待している。

新鮮な『常磐もの』が並んだ1日朝のいわき市勿来漁港。
出荷制限が続いていた「クロソイ」の水揚げが1日再開され、福島県沖ですべての水産物の出荷ができるようになった。約2年8ヵ月ぶりのことだ。
漁師の芳賀文夫さんは「これで全部、規制されてるものが無くなったわけだから、良かったんじゃないかなと思ってるけどね」と話す。

10月31日福島県内の漁業関係者の会議で決まったクロソイの水揚げ再開。
2021年に基準値を超える放射性セシウムが検出され、出荷が制限されたが、その後の調査で基準を大きく下回ったことから国は10月、制限を解除していた。
食感が良く、さまざまな調理ができるクロソイ。1日は水揚げがなかったが、漁業関係者は今後に期待している。
いわき市内で飲食店を経営する関根裕昭さんは「出すよ当然!煮魚出したりとか、大きくて丸々してたら刺身にしたりする」と話す。

一方で、万全の体制で検査が行われ、消費者に安全性を伝え続けることが必要だと感じている。漁師の芳賀さんは「何事もないっていうのが一番だけれども、万が一のことがあるとね。そういうこと(何もないこと)を願うばかりですよ」と話した。

<イベントで常磐ものPR>
その常磐ものが味わえる『魚ジャパンフェス』が1日から東京・お台場で始まった。
日本最大級の魚介グルメを味わえるイベントで、福島県内で獲れた水産物を扱うブースでは、ウニの貝焼きに、ヒラメやマグロの握りずし。来場者は福島が誇る水産物の味を楽しんだ。来場者は「すごいおいしいです。ウニぎっしり入っていて贅沢です」と話す。

いわき市の大川魚店・大川勝正さんは「福島の魚水揚げ少ない中で、なかなか東京に流通しないんですけど、東京のど真ん中でお客様に提供できることはすごいアピールになると思います」と話した。

このイベントは、11月4日まで開かれ約20万人の来場が見込まれている。

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