東北電力の女川原子力発電所2号機は10月29日夜、原子炉を起動し、東日本大震災以来、約13年8カ月ぶりに再稼働しました。事故を起こした東京電力福島第1原発と同じタイプの原発の再稼働は初めてとなります。
29日午後6時半過ぎ。女川原発2号機の中央制御室では運転員や原子力規制庁の職員が集まり、原子炉の起動に向けた詰めの作業が進められていました。
職員「19時に原子炉モードスイッチを起動位置に切り替えしてください」
職員「19時に原子炉モードスイッチを起動位置に切り替える」
2011年の東日本大震災で自動停止した女川原発2号機。東北電力は震災後、再稼働に向けて、11年間、総額5700億円を投じ、国内最大規模となる海抜29メートル、長さ800メートルの防潮堤の整備や、原子炉建屋の耐震工事などの安全対策工事を行いました。
記者リポート
「あちらには女川原発2号機の中央制御室の映像が映し出されています。たった今原子炉起動前点検が終了したという連絡がありました。間もなく原子炉が起動されます」
そして…「3、2、1、0。起動位置に入りました」
午後7時、運転員が原子炉を起動し、約13年8カ月ぶりに女川原発2号機が再稼働しました。原子炉起動から約5時間後には、核分裂反応が安定的に継続する「臨界」に達し、これまでにトラブルは発生していないということです。
東北電力は当面、震災前の通常運転の経験者を含む8人6班態勢で24時間体制の運転・監視を行うとしていて、発電再開を11月7日、営業運転の開始を12月ごろと見込んでいます。
過酷事故を起こした東京電力福島第1原発と同じ「沸騰水型」と呼ばれるタイプとしては初めての再稼働となり、東日本にある原発が再稼働したのも今回が初めてです。
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