長らくライバル関係にあった東西の温泉宿チェーン。温泉旅行の活性化を目指すとして、経営統合を発表しました。
(GENSEN HOLDINGS 西谷浩司新社長(元・湯快リゾート社長))「『大江戸温泉物語』と『湯快リゾート』は2024年11月1日にブランドを統合することを決定しました」
東日本に強みを持つ「大江戸温泉物語」。北陸や関西など西日本を中心に展開する「湯快リゾート」。両社とも“温泉旅行を手軽に楽しめる宿”を謳い集客していましたが、統合の背景には日本人の旅行者数の減少があると話します。
(西谷浩司新社長)「旅行回数の減少には、物価高による節約志向や、誘いあいを含めた旅行習慣の意欲低下が影響していると考えられます。旅行文化が希薄化するおそれがあるのではないでしょうか。(Q統合で『湯快リゾート』の名前は無くなるが?)感情的には『あぁ、無くなっちゃうんだ…』ていうのは確かにあります。だけども今後(大江戸温泉物語と)一緒になってやる、運営していく可能性の高さの方がワクワクするというか」
11月から、全国66施設を「大江戸温泉物語」に統一。効率化とコストカットを図り、食事内容の強化や施設のリニューアルを進めたいとしています。
すでに両社とも宿ごとに“特色”を打ち出し客の要望に応えようとしています。
「大江戸温泉物語」は、ホテルでゆったり過ごすことを目的とした高級路線も展開。Premiumシリーズの宿は温泉を楽しめるのはもちろん、宿でのサービスが充実しています。
一方、「湯快リゾート」はファミリー層を取り込む施設を充実。キッズルームを設置している宿もあります。
(観光客)「キッズルームがあるのを聞いていたので、雨が降ってもいいかなと思って」
バイキングでは地元の食材やご当地メニューが楽しめます。統合後はこの食事に、より力を入れていくと話します。
(湯快リゾートプレミアム白浜彩朝楽 是枝祐平支配人)「温泉と食事、そしておもてなしの心。まだまだ今から旅行したい方々にも支持をいただけるよう、われわれも今に満足せず、3世代で楽しめるようなコンテンツをご用意してお待ちしております」
東西の横綱が手を組んだことについて、旅行アナリストの鳥海高太朗さんは次のように話しました。
(航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん)「特に今回、西日本の宿が『大江戸温泉物語』という名前になることによって、東京など首都圏からの新たな集客というのが見込める。(利用者にとっても)例えばキャンペーンが多く出てくる可能性はあるかもしれない」
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