競艇場などで知られる埼玉県の戸田公園で、国が県に有償で貸すことになっていた国有地部分を60年近くの間、実質無償で使用させていたことが会計検査院の検査で分かりました。

 会計検査院によりますと、戸田公園は競艇場周辺を含む約2万2000平方メートルが国有地です。

 この土地について、国は1966年に埼玉県と有償での貸付契約を結ぶまでの一時的な対応として県に管理を委託しました。

 しかしその後、60年近く契約に向けた手続きが進まないまま、実質的に無償で使用できる状態が続いてきたということです。

 さらにこの間、本来であれば現状の変更は認められない国有地にボートレース用のオッズ盤が設置されたほか、埼玉県戸田市が一部を「市の土地」として登記していました。

 当時の記録が残っておらず、詳しい経緯は分かっていません。

 国有財産を担当する財務省は「検査院の指摘を踏まえ、埼玉県と契約の締結に向けた協議を開始している」としています。

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